八重山日報、辺野古訴訟敗訴受け「対立に終止符を打ってはどうか」知事の国連出席には「知事本来の仕事に立ち返るべきでは」
米軍軍普天間基地の移設先となっている名護市辺野古での軟弱地盤の改良工事をめぐる訴訟で、沖縄県側が敗訴になったことを受け、八重山日報が「対立に終止符を打ってはどうか」と呼びかけた。
米軍普天間飛行場の移設先、名護市辺野古の地盤改良工事を巡る訴訟で、最高裁は4日、県の上告を棄却した。地盤改良工事の設計変更を不承認とした県に対し、国土交通相が出した「是正指示」を適法とした福岡高裁那覇支部の判決が確定。県は設計変更を承認する法的義務を負うことになった。
辺野古移設阻止に向け、県が国を相手取った訴訟は13件あるが、和解や取り下げとなった4件を除き、県の敗訴は7件となった。
移設を止めるため国を提訴するのは、翁長雄志前知事が打ち出した手法だが、県と国の対立をいたずらに激化させる悪手だった。結局、現在まで県が勝訴した訴訟は1件もなく、県の対抗策はほぼ出尽くした感がある。
辺野古移設を巡り、県民の民意は長年、反対と容認で大きく分断されてきた。「オール沖縄」勢力の退潮が著しい近年の選挙結果を見れば、それは明らかだ。県は自ら移設反対運動の先頭に立つ姿勢を改め、移設問題の終結を図ることで、県民同士の不毛な対立に終止符を打ってはどうか。
しかし、玉城知事は諦めていない。最高裁がダメなら今度は国連で訴えるつもりだ。
玉城知事は18日からスイス・ジュネーブで開かれる国連人権理事会に出席すると正式に発表した。
沖縄県の玉城デニー知事は8日の定例会見で、9月18日からスイス・ジュネーブで開かれる国連人権理事会に出席すると正式に発表した。三つの会議で発言する見通しで、国連内で開催される国連関連機関主催の会議で講演する予定。「国際社会に沖縄県の認識を伝える重要な機会になる」との考えを示した。
知事は「辺野古新基地建設問題や基地から派生する諸問題の解決の必要性を国際社会に訴えたい」と意欲を示し、「これらが沖縄だけでなく、人権や民主主義という普遍的な問題であることを伝えたい」と述べた。
これについても八重山日報は、意味をほとんど持たないことだから、それよりも早く知事本来の仕事に戻って欲しいと訴えた。
玉城知事は今月、スイス・ジュネーブの国連人権理事会で演説し、辺野古移設反対を訴える意向だ。これも翁長前知事からの悪手であり、実質的な意味をほとんど持たないことは、既に実証済みである。知事は移設反対よりも、経済活性化や離島振興といった知事本来の仕事に立ち返るべきではないか。
本当にその通りだ。沖縄の抱えている問題は基地問題だけではないはずだ。経済問題や教育問題など多くあるはず。玉城知事自身も公約を掲げているが、「公約に掲げたほとんどの政策に着手、推進しています」としているだけで、どれだけのことが達成できただろう?
沖縄タイムスや琉球新報も地元紙だが、八重山日報も地元紙だ。少しは耳を傾けてみてはいかがだろう。