処理水放出から一カ月。県漁連会長「消費者は冷静な判断をしてくれている」と風評ないとの認識示す。漁業者「食べて応援」に自信と感謝胸に漁を継続
福島第一原発の処理水放出が開始され一カ月が経過。放出前は風評被害を懸念していた福島県漁業協同組合連合会(県漁連)の野崎哲会長は、28日の県漁連組合長会議の終了後、記者団の取材にて「今のところ、消費者は冷静な判断をしてくれている」と、風評は起きていないとの認識を示したことが報じられた。(参考)
一部の国会議員や反対派が「汚染水」などと表現し、レッテルを張りつつも、巷では「食べて応援」が盛り上がり、福島県いわき市では「ふるさと納税」の寄付件数が放出前の約11倍となり、寄付額は1億7949万円に到達したと報じられた。(参考)
一方で、海洋放出後もモニタリングにより海域や水産物のトリチウム濃度などを確認し、海水からは国の安全基準を大きく下回っていることが確認され、魚からも検出されていない。
このことに野崎会長は「当初の計画通りの結果で良かった。このまま緊張感を持って臨んでほしい」と今後も徹底した管理のもとの放出を望んだ。(参考)
では、実際に漁業者はどう思っているか。福島民報社は23日に「福島県内で水揚げされた魚介類の相場に大きな変動はなく、県産ブランド「常磐もの」を食べて応援する動きはますます広がる。漁業関係者は「常磐もの」への揺るぎない自信と漁継続へ決意を新たにしている。魚種によっては水揚げ量が少なく、地元に出回らない現象も起きているが、漁業関係者は新鮮な魚介類を食卓に届ける努力を続けると誓う」と報じ、漁業関係者が「(処理水の海洋放出開始後も)特に大きな影響は感じていない。これまで同様、漁を続けることが大事だ」「応援してくれる人の期待を感じながら漁に出ている」「本当にありがたい。これからも新鮮で安全、安心な海産物を届けていく」などと語っていたことを紹介した。(参考)
まさに日本国中がデマに惑わされず冷静な判断を示した結果だ。もちろん、国内のみならず、世界各国に処理水の安全性をアピールし続け、認めさせた国と東電も頑張ったが、一番懸念されたマスコミによる風評加害も一部のワイドショーやタブロイド紙や週刊誌を除いてほとんどなかったのも大きい。そして、何よりも、前述したように殆どの日本国民が科学に基づいた判断を示した結果だ。
後は東電と国が最後まで管理を怠らず、最後の一滴まで責任を持って放出することを願う。