中国軍中将、台湾統一と尖閣奪取を同時に行う可能性について「(中国主張の)道理からすればそうだ」「戦争を望まないが恐れない」
中国軍の何雷中将は、共同通信の単独インタビューに応じ、沖縄県・尖閣諸島を巡り「戦争を望まないが恐れない」と明言したという。
記事には「台湾武力統一に踏み切った場合、尖閣を同時に作戦対象とする可能性にも含みを持たせた。軍関係者が尖閣を巡り「戦争」に言及するのは異例だ。将来的な領有権奪取の強い意志が鮮明になった」とあった。
台湾武力統一に踏み切った場合、尖閣を同時に作戦対象とする可能性にも含みを持たせた。軍関係者が尖閣を巡り「戦争」に言及するのは異例だ。将来的な領有権奪取の強い意志が鮮明になった。
同シンクタンクは人民解放軍に政策提言している。何氏は2012年の日本の尖閣国有化を批判し、日本側の「挑発」が続けば「中国は国家の領土と主権、海洋権益を断固守る」と強調。「中国軍の国家主権、安全、領土の一体性を守り抜く強い意志と決意、強大な力を日本は見くびってはならない」と警告した。
日中関係が不安定化する要因について、台湾問題を挙げ「中国の核心的利益に干渉するのは許されない」と語った。尖閣を「台湾省」の一部だとする中国の主張に基づいて台湾統一と尖閣奪取を同時に行う可能性について問うと「(中国主張の)道理からすればそうだ」と答え、否定しなかった。
中国軍の暴走だろうか、それとも中国の総意か。
9日には中国海警局の船が日本の領海に侵入し、日本の漁船に接近しようとしたが、海上保安庁の巡視船が間に入った。その後、中国海警局は「(日本漁船が)中国の領海に不法に侵入した」と主張。「必要な取り締まり措置を取り警告を発した」と明かしていた(参考)。
これで解るように、中国は尖閣は台湾の一部という認識で、尖閣を自国領だと強調し始めた。台湾侵攻=尖閣侵攻=日本有事ということになる。
南シナ海では中国の横暴にフィリピンが対峙しているが、やがて東シナ海でも同じ光景が起こるだろう。その時、日本は自国領土を守り切れるだろうか。
2022年3月、高市早苗経済安全保障相(当時は自民政調会長)が「実効支配し、施政権が及んでいると見せていくことは考えてもいい。常駐する方がいればより良い」との考えを示していたが、今からでも実行しなければ手遅れになりかねない。こちらが波風を避け、穏便に事を運ぼうとしても、相手は国際ルールすらなんとも思っていない国だ。