朝日・毎日新聞が北方領土問題で報じない5つの事実

安倍総理は、プーチン大統領との度重なる首脳会談を経て、日ロ間の長年の問題である北方領土問題の解決へ向けて動き出した。
そんな中、メディアは安倍総理が「一方的な譲歩をした」との印象を与えようとしている。

北方領土2島先行で崩れる安倍首相の足下

朝日社説は安倍首相の外交を「あいまいな決着」と酷評する。よほど「4島返還」が正しいと思っているのか。朝日社説には保守的な考えもあるのか。いやいや、安倍首相が嫌いなだけなのだろう。その証拠に社説の終盤でこう書いている。
「その点でこれまで安倍首相が続けてきた不十分な説明姿勢には、不安を禁じえない」
「首相が残り任期をにらみ功を焦っているとすれば危うい」
“アベ嫌い”がにじみ出ている。
PRESIDENT Online https://president.jp/articles/-/26772

(社説)日ロ条約交渉 拙速な転換は禍根残す

朝日新聞 https://www.asahi.com/articles/DA3S13770660.html

北方領土交渉/上(その1) 「2島返還+α」浮上 政権幹部「国後・択捉返らぬ」

毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20181123/ddm/001/010/123000c

北方領土交渉/上(その2止) 首相「4島」方針転換か 世論調査結果に自信

毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20181123/ddm/005/010/101000c

朝日新聞、毎日新聞のような”アベ嫌い”新聞は、このように安倍総理に対し「2島返還に譲歩した」との印象を国民に与える印象操作記事を報じている。
安倍憎しのためにこれまでの交渉の経緯や両国の置かれる立場など二の次となっている。しかも、朝日新聞系列でも報じていた事実もあるにもかかわらずである。以下では朝日新聞等がいかにフェイクニュースかの根拠を見てみよう。

①5年前に日ロ両国最高の専門家が共同論文で「2島返還+α」を主張していた
ここに一つの論文がある。外務省きってのロシア通だった東郷和彦氏(元外務省欧亜局長)と元ロシア駐日大使のアレクサンドロフ・パノフ氏による共同提案である。二人は両国最高の専門家である。両者は、ゴルバチョフ政権末期に開始され、2002年の鈴木宗男事件で交渉が断絶するまでの10年以上の長きにわたり、北方領土交渉のキーパーソンだったからである。佐藤優氏は、両者をして「公式の記録に残されていない部分を含め、東郷、パノフ両氏は交渉の経緯を熟知している」と評価するほどである。この日露きっての両専門家が出した答えは、「2島返還+α」という日露の主張の折衷案しか解決策はないというものだったのである。

■共同提案を行った動機
メールと電話で私たちは話しあった。
――これは、二人で出来るだけのことをやらねばならない。
――賛成だ。しかし、「今が得難い機会の窓だ」というようなことを、それぞれの世論に対して再説しても、あまり効果はないのではないか。
――そうだ。お互いに世論には何回もそういう意見をのべてきた。また同じことを言っているということになるだろう。
――どういう案なら引き分けになるか、一緒に考え,それをもって世に問うてみるというのはどうだ。
――なるほど。二人で丸テーブルに座って、「この案ならロシアも日本も負けにならない」という案について、知恵をしぼるということだな。
――そうだ。日本とロシアの世論に、どうすればそういう案になるかという具体案を、解りやすく提示するということだ。

■提案の基本的考え方
基本的な考え方について、二人が同意したのは、以下の三点である。
(1)まず、すでに述べたように、二人とも「この案ならロシアにとっても、日本にとっても負けにならない」と思える案を産み出すこと
(2)次に、そういう案を、できれば今までの交渉の中で相互に投げられた様々な案を活用し、組み合わせることによって見出そうとしたこと。
結果として、98年の小渕訪ロでエリツィンから提案された「四島に対して、日本側の立法権による一部統治を含む特別経済特区を創設する」案と、2000年9月の訪日以来一貫してプーチンが言っている56年宣言適用の二案を同時適用し、国後択捉に対する共同立法と歯舞・色丹の引き渡しという、共同提案が生まれたのである。
 これなら、二島に加えてアルファをとったことによって日本は負けにならず、四島一括を抑えたことによってロシアも負けにならない、妥結の基礎が出来たのではないかと考えたのである。
(3)最後に、この共同提案は、決して唯一無二のものではないということ。双方にとっての引き分けに達する案は、もちろん他にもあるだろう。また、この案によってすべてを解決しているものでもない。例えば、プーチンが主張している「国境線の画定」「最終解決」などを如何に決着させるか、この案では述べられていない。それこそ正に交渉当事者に、知恵と勇気をもって考究していただきたい点なのである。https://www.huffingtonpost.jp/kazuhiko-togo/-_24_b_3694296.html

大国同士の外交で100対0の外交はまずありえない。日本の4島返還は日本の100対0にあたる。かといって2島返還のみで終わればロシアの勝ちとなる。そうならないように、どちらも勝者となるような引き分けの案を模索したのが上記の共同提案である。しかも、この掲載媒体はハフィントンポスト日本版である。朝日新聞との合弁事業であり、執筆は朝日新聞なのだから、これを知らないとは言わせない。

しかも、当時は安倍政権が復活したばかりの2013年であり、その重要な時期に東郷氏とパノフ氏のようなキーマンが発表したのだから、日ロ両政府の思惑が含まれていないはずがない。何故、これを無視して、突然「2島返還+α」を安倍総理が提案したかのように言うのか。

メディアはこういった歴史は何も伝えない。なぜ日本が4島を主張するのにロシアは2島を主張するのか。そこには必ず理由がある。共同提案にしても同じく、こういった作業があったことすら知らない国民も多いだろう。それはメディアが取り上げないからだ。

こういった事実を知らなかったというならメディアの勉強不足であるし、知ってて毎日や朝日のような記事を書くのならば悪意ある国民扇動であり、報道機関としての責務を果たしていない。

②日ソ共同宣言は双方の国会が唯一批准したもの

【単刀直言】鈴木宗男氏 日露交渉「2島プラスα」が現実的解決への道

日ソ共同宣言の署名から19日で62年になりますね。日本と旧ソ連、あるいはロシアとの間で領土交渉は紆余(うよ)曲折を経てきましたが、双方の国会(議会)が批准した正式な文書はこの共同宣言しかありません。領土交渉はこの宣言を土台とする以外に、前に進まないのです。
ロシアのプーチン大統領は2000年の就任以降、一貫して共同宣言の有効性を認めています。歯舞(はぼまい)群島と色丹(しこたん)島を平和条約締結後に日本に引き渡すことを明記していますから、ここを領土交渉の入り口にするのは自然のことでしょう。
(中略)
そもそも日本は、昭和26(1951)年に調印したサンフランシスコ講和条約で、南樺太と千島列島の主権を放棄しました。当時の日本政府は、択捉(えとろふ)島と国後(くなしり)島は主権を放棄した千島列島に含まれるという立場でした。これは調印後、吉田茂首相(当時)をはじめ、外務省の西村熊雄条約局長(同)らが国会で明確に答弁しています。日本政府が取り戻そうとしていた領土は、実は歯舞群島と色丹島だけだったのです。東西の冷戦が激化する中で、日本は「四島返還」に主張を変えていきますが、当初から「四島」を求めてはいなかったというのが、歴史の事実です。
安倍首相がプーチン氏と信頼関係を築くのは、こうした歴史をお互いに認識しているからです。だからこそ、安倍首相は共同経済活動を織り交ぜた「未来志向の新しいアプローチ」を追求し、プーチン氏も「双方が受け入れ可能な解決策」を求めるのです。高齢化が進む元島民らが最も望んでいるのも、島に自由に行けるようになること、そして1つでも2つでも早く島が戻ってくることです。忌憚(きたん)なく話ができる安倍首相とプーチン氏で領土問題を解決できなければ、平和条約は未来永劫(えいごう)結べないでしょう。
(中略)
外交交渉に「100対ゼロ」の勝利はあり得ません。プーチン氏のいう「引き分け」にどう持ち込むか。共同宣言を踏まえれば、歯舞群島と色丹島の引き渡しに、残る2島の自由往来や共同経済活動などを組み合わせた「2島プラスα」で交渉を組み立てるのが現実的解決への道です。安倍首相ならば、必ず日露の新たな歴史をつくると確信しています。https://www.sankei.com/politics/news/181018/plt1810180031-n1.html

鈴木氏が産経新聞の記事で主張するのが2島(歯舞・色丹)返還は大前提、平和条約も然り、その後の2島(国後・択捉)をどうすべきかという点である。

記事に「高齢化が進む元島民らが最も望んでいるのも、島に自由に行けるようになること、そして1つでも2つでも早く島が戻ってくることです」とあるが、戦後70年多くの元島民は高齢化して返還されてももう島に移住する人は少ないと思う。逆に国後・択捉には1万人以上のロシア人が生活をしている。元々日ソで交わされたのは2島返還であり、それはプーチン大統領も了承済みである。だとすれば鈴木氏が述べるように「2島の自由往来や共同経済活動などを組み合わせた「2島+α」」つまり国後・択捉を日ロの特区とするのが最も解決に現実的ではないだろうか。これこそが共同論文の「引き分け」を意味しているのだと思う。

こうした答えを導きだしたのは産経だけというのも非常に残念でならない。

③4島返還論は、意に反した米ソ冷戦に巻き込まれたことによる産物

戦後の国際社会の枠組みは戦勝国(連合国)、敗戦国(枢軸国)とで区別され、今日に至っている。国連憲章でもいまだ、日本は敵国条項に入っている。1951年にサンフランシスコ講和条約で吉田茂全権は全千島を放棄している。国後島・択捉島は南千島である。この事実を国民はどれほど知っているのだろうか。

1956年の日ソ共同宣言で平和条約締結の後、歯舞群島・色丹島についてはソ連の善意で日本に引き渡すとなっていたが、1960年に日米安保条約が改訂されるとソ連側は、外国軍隊が駐留する国には領土は引き渡さない。1956年宣言も反古(ほご)にすると言ってきた。領土問題はなしとなったのである。そこで日本は四島一括返還、その上即時と強く主張した。https://ironna.jp/article/4800?p=1

当時米ソは敵対国同士であったため、冷戦という時代背景のため2島の返還は叶わなかった。そして、約束を反故にされた日本も4島一括返還へと主張を変えたため泥沼化していったのである。こうした歴史的経緯を無視して、「2島返還」へと一方的に妥協したかに報道するのは、歴史に学ばない新聞と断じざるを得ない。

④東方経済フォーラムでの提案もメディアは印象操作報道

メディアの大きな誤解

浜田敬子統括編集長(以下、浜田):2016年12月にプーチン大統領が訪日して行われた日露首脳会談では、共同経済活動を通じて平和条約締結を加速することで合意しました。両首脳が山口の温泉で通訳だけを交えてじっくり話し合ったと話題になりましたが、その後何かしらの交渉を続けた結果、北方領土交渉を加速する動きに至ったということでしょうか。

佐藤優氏(以下、佐藤):今回の動きはそれと断絶した新たな展開と見ています。

浜田:一方で2018年9月にロシア・ウラジオストクで行われた「東方経済フォーラム」の席上、プーチン大統領は安倍首相に対して、一切の前提条件を抜きにして2018年末までに日露間で平和条約を締結しようと求めていますが、それとの関係は。

佐藤:今回の動きにつながる本筋はそちらでしょう。ただ、日本のメディアの多くは、プーチン大統領が突如、北方領土交渉を先送りして平和条約を締結するという「変化球」を投げてきたという論調で伝えましたが、それはまったくの誤解です。

プーチン大統領の言う「前提条件」とは、1960年にロシア側が発した「グロムイコ覚書」を指します。すなわち、1956年に署名された日ソ共同宣言では、平和条約締結後にソ連が歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すことで合意したが、その履行には日本からの全外国軍隊の撤退が条件となる、というものです。

グロムイコ覚書は、その直前に日米安全保障条約が成立したことにより、歯舞群島や色丹島に米軍が展開するのではないかというソ連側の懸念から出てきたもの。だから安倍政権は今回、ロシア側に水面下で何らかの明確なメッセージを発し、その懸念を払拭したのだと思います。https://www.businessinsider.jp/post-179394

東郷氏の下で対ロ交渉の実務と分析面をかつて担い、現在は対ロ専門家として活動する佐藤優氏の主張するとおりである。朝日・毎日新聞などは、プーチン大統領が突如、北方領土交渉を先送りして平和条約を締結するという「変化球」を投げてきたという論調だったが、それはデマである。記事では「メディアの誤解」と表現しているが、これもメディアの印象操作で、プーチン大統領に安倍総理がすり寄ったという印象を国民に与えたいだけである。そうでないなら朝日・毎日新聞の取材不足で努力を怠っているということだ。

⑤安倍政権の対ロ政策は、対中大戦略の一環

中国は南シナ海では軍事基地を建設し、周辺諸国との間に軋轢が生じている。軍拡はとどまることなく、ついに「米中冷戦時代」がささやかれるまでになった。そういった中国の動きを考えると、日ロ間の長年の問題を解決し、関係をより緊密なものに発展させる必要がある。

重要なのは対中戦略。北方領土「2島先行返還」が大正解な理由

2012年9月、日本は尖閣を国有化した。これで、日中関係は、「戦後最悪」になってしまいます。2012年11月、中国はロシア韓国に反日統一共同戦線戦略」を提案します。(中略)中国の戦略を簡単にいえば、
・日本とアメリカを分断せよ!
・日本とロシアを分断せよ!
・日本と韓国を分断せよ! です。
1937年に日中戦争がはじまった。中国は、アメリカ、イギリス、ソ連から支援を受けていた。つまりこの戦争は、事実上、
・日本 対 中国、アメリカ、イギリス、ソ連 の戦いだった。こんなもん勝てるわけがないでしょう?
中国は今回 日本 対 中国、アメリカ、ロシア、韓国で日本を破滅させようとしているのです。これが、ここ6年間日本が置かれている状況です。この重大事を99.9%の日本人は知らず、モリカケ問題などで騒ぎながら、時を過ごしてきた。しかし、幸い安倍総理と側近の皆さんは、中国の戦略を知っているようです。

ですから日本の戦略の基本は
・アメリカとの関係をますます強固にする
・ロシアと和解する
・韓国との関係を良好に保つ
となります。そして、安倍総理はそうされてきた。2015年4月の「希望の同盟演説」で日米関係は、とても良くなった。トランプさんともいい関係を維持している。2015年12月の「慰安婦合意」で日韓関係はよくなった。2016年12月のプーチン訪問で、日ロ関係は劇的に改善された。安倍総理は、中国の戦略を、いったん無力化することに成功しました。しかし、戦いはまだつづいているのです。
・日米関係を良好に保つ
・日ロ関係を改善していく
・日韓関係を穏やかに保つ
これは、大戦略の基本であって、中国の体制が変わるまでブレるべきではありません。https://www.mag2.com/p/news/377262/2

上記のように、中国の対日包囲網を打破するのは、①日米関係を良好に保つ、②日ロ関係を改善していく、③日韓関係を穏やかに保つしかないのである。だからこそ、安倍総理はトランプ政権や米国民との関係を戦後最高のものとし、韓国に対しては戦略的な忍耐と放置を行い、これまで見てきたように対ロ関係をさらに改善させるべく、領土問題の改善に尽力してきたのである。

しかし、多くのメディアは記事にあるようにモリカケをメディアが扇動している。やれ日米関係は悪い、日韓関係は安倍政権の責任、ロシアに一方的な譲歩などと間違った情報ばかり展開している。国難に至って、違う方に目を向けさせたり、デマを吹聴するということがあってはならないはずなのに。しかも、安倍総理の対中戦略を踏まえた対ロ交渉戦略を無視して、批判の為の批判ばかり唱えている。

メディアは北方領土交渉をめぐり印象操作に躍起であるようだが、印象操作に力を入れる前に、自らの無知を恥じ、より戦略的な観点から北方領土交渉を報じるべきだ。安倍外交を批判したいならば、まずその狙いや過去の経緯を把握してからであるべきだ。

この記事が気に入ったら
いいね ! をお願いします!

関連記事一覧