ハンギョレ新聞、ベルリンの少女像撤去決定に「尹政権が日本をほう助している」
ハンギョレ新聞は5日、「【社説】佐渡鉱山の「外交惨事」に続き、「慰安婦消し去り」も黙認するのか」を配信。
慰安婦問題について、ベルリンのミッテ区に設置された「平和の少女像」が撤去されることを受け、尹政権が日本をほう助していると訴える。
日本軍「慰安婦」問題の真実を伝えるために韓独の市民社会団体がおこなってきた様々な事業を中止させることを狙った日本政府の攻勢が、一つ二つと効果をあげつつある。4年前にベルリンのミッテ区に設置された「平和の少女像」を来月末までに撤去せよとの決定を引き出したのに続き、最近では4月に韓国系人権団体がおこなった慰安婦教育事業に対する支援の中止決定の過程に深く介入していたことが確認された。佐渡鉱山で大きな「外交惨事」を引き起こした尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は、戦時に女性に加えられた残酷な「戦争犯罪」である慰安婦問題に対してだけは、明確な立場をもって日本に反対しなければならない。
ドイツの公共放送であるベルリン=ブランデンブルク放送(RBB)は3日(現地時間)、在ドイツ市民団体「コリア協議会」の申請した8万7000ユーロ(約1390万円)規模の「慰安婦」教育プログラムに対する支援が今年4月に不許可とされたことに、ベルリンのカイ・ウェグナー市長が影響を及ぼしたと報道した。RBBは消息筋の話を引用して、ウェグナー市長は市のプログラムに対する支援の可否を最終決定する諮問委員会のある委員に連絡し、「日本政府との対立が生じる恐れがある」として、同団体の申請を不許可とするよう要求したと伝えた。日本政府がドイツの自治体に圧力をかけ、慰安婦問題の真実を伝えようとする現地の市民団体の活動を中止させたわけだ。
日本政府はこれまで、2020年9月に韓独の市民社会団体の協力によって同市ミッテ区に設置された少女像を、執ように撤去させようとしてきた。日本の岸田文雄首相が2022年4月にドイツのオラフ・ショルツ首相との会談の際に撤去を要求したほか、ベグナー市長は今年5月の上川陽子外相との会談で、「物議を醸しているベルリンの少女像問題に対する解決策を提示した」として撤去の可能性を強く示唆した。NHKは先月12日、ベルリン市が9月28日以降に少女像を撤去するよう同団体に求めたと報じた。コリア協議会のハン・ジョンファ代表はハンギョレに「日本政府が教育事業まで妨害するとは思わなかった」と語った。
産経新聞などの日本メディアは2014年ごろから、慰安婦問題について「歴史戦」という表現を使って政府の積極的な対応を求めてきた。だが尹錫悦政権は、2015年12月の「慰安婦合意」の際に「第三国内での少女像設置を支援しない」とした、いわゆる「裏合意」を口実として、日本の「歴史歪曲」を沈黙をもってほう助している。尹政権は、戦争犯罪の真実を伝えようとする世界市民の側に立ち、歴史の真実を隠そうとする日本の動きを阻止しなければならない。
「尹政権は、戦争犯罪の真実を伝えようとする世界市民の側に立ち、歴史の真実を隠そうとする日本の動きを阻止しなければならない」とあるが、まったく逆で、韓国の嘘を日本が訂正している。また、「尹錫悦政権は、(略)日本の「歴史歪曲」を沈黙をもってほう助している」とあるが、国同士の約束事を履行するのは当たり前のことだ。尹宣顕は日本の対応を「沈黙」とあるが、むしろ、これ以上像を立てるなと韓国政府が国民に注意すべき立場のはずだ。
慰安婦については、『反日種族主義「慰安婦問題」最終結論』(文芸春秋)を出版した韓国の朱益鍾博士(経済学)が、東京都内で講演し、慰安婦を巡る「強制連行」や「性奴隷」といった言説は「捏造(ねつぞう)」だとした上で、日韓の研究者や活動家らを念頭に「約30年の一世代の間にいろんな詐欺の話を広げた人たちは責任をとってもらいたい」と語ったと報じられている(参考)。
また、ハーバード大ラムザイヤー教授の論文は、第三国の観点から韓国の嘘を暴いている。この論文を発表した際には韓国側から嫌がらせなどの攻撃を受けたという。
嘘をつきすぎて嘘と現実が入れ違ってしまったメディアの社説は哀れだ。そもそも日韓基本条約と日韓合意をどう考えているのだろう。メディアであれば国同士の約束が重いことは承知しているはず。国家間の約束よりも感情が優先する国など信用できないのだが。