
「博士課程学生への生活費支援対象を日本人に限定 研究費は留学生にも支給 文科省委」に、国会で改革を迫った有村氏「世論の共感を得て、結果につながりました」
大学院博士課程の学生に対する支援制度「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」を見直し、年間最大240万円の生活費支給の対象を日本人に限定する方針が盛り込まれた。
文部科学省の人材委員会は30日、今後の科学技術人材政策の方向性を了承した。大学院博士課程の学生に対する支援制度「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」を見直し、年間最大240万円の生活費支給の対象を日本人に限定する方針が盛り込まれた。研究費は引き続き留学生にも支給する。2027年度にも実施する。
文科省前では留学生や支援する日本人学生らが抗議活動を実施。制度変更に反対する約1万9千人分の署名を職員に手渡した。署名した名古屋大の博士課程に在籍する中国籍の男子学生は「ショックだ。排外主義が助長されるのではないか。経済的理由で留学を断念する外国人が増えるだろう」と懸念を示した。
文科省の担当者は委員会で「ご心配をかけているが、優秀な留学生の獲得は必須。引き続き支援制度を充実させていきたい」と説明した。
SPRINGは昨年度の受給者の4割が中国出身者を中心とする留学生だった。
ネット上では参院選の結果おかげというコメントもあるが、この問題を国会で取り上げたのは今回の参院選で当選した自民の有村治子議員だ。
年290万円の院生支援、3割は中国人留学生 自民・有村氏「日本も自国の学生重視して」https://t.co/QqVp7e2rA2
有村氏は「外国人留学生に応分の負担をしてもらう学費設定を積極的に実施すべきだ」と訴え、「日本の学生こそわが国の宝だ。日本の学生を支援する原則を明確に打ち出すべき」と強調した。
— 産経ニュース (@Sankei_news) March 24, 2025
制度見直しを受け有村氏は「世論の共感を得て、結果につながりました」とコメント。
有村の国会質問で実態が初めて明らかになり【日本の学生こそ我が国🇯🇵の宝。納税者の理解得られる制度を】と、制度見直しを迫った学生支援
世論の共感を得て、結果につながりました!
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— 有村治子(参議院議員・全国比例) (@Arimura_haruko) July 31, 2025
日本人学生と留学生の不平等さの是正の面ではよかった。ただし、日本人の大学院博士課程への入学者は、2003年度をピークに長期的に減少傾向にある。博士号取得者の就職先の不安定さや、博士号取得後のキャリアパスの不透明さが、進学意欲を削いでいると指摘されている。
日本の学術レベルが懸念される中、文科省は「優秀な留学生の獲得は必須」と、留学生頼みにしているようだが、多くの日本人の学生が大学院博士課程へ進学するよう、意欲を取り戻す社会を政治が作らなければならないだろう。
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