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自民党総裁選が炎上する仕組みについての解説

自民党総裁選が始まると、何故毎回炎上が起こってしまうのか、これは総裁選の仕組みにある欠陥を放置し続けているからにほかなりません。あまり政治に詳しくない人、党員ではない人にその仕組みを解説していきます。

わからない人向けに、まず自民党総裁選のルールを簡単にご説明します。わかる人は読み飛ばしてください。総裁選は国会議員と自民党の党員によって投票が行われ、候補者を選ぶという仕組みです。国会議員は一人1票(2025年では全部で295票)、党員の投票は一人1票ではなく国会議員の票数に合わせて総得票数からドント方式で票数が決定されていきます。
(ドント方式は参議院選挙で比例区での議席数の獲得方法の計算式と一緒です。詳しくは別の解説記事を読んでみてください。参考:https://gakusyu.shizuoka-c.ed.jp/society/chu/citizen/seiji/02_5_donto.htm

2025年総裁選では議員295票、党員295票の合計590票です。開票日に全国から集まった党員投票用紙と議員投票の開票が行われます。開票した得票数で過半数を満たした候補者が総裁となります。過半数を満たす候補者がいなかった場合は上位2名によって決戦投票が行われます。決選投票は国会議員一人1票と47都道府でそれぞれ1票の配分となります。2025年で計算するなら、342票となります。決選投票では得票数が1票でも多ければ勝利となり、自民党総裁に選ばれます。

総裁選の仕組みにある欠陥

総裁選は基本的に決選投票に持ち込まれるため、議員票が大きな割合となります。要するに、決選投票まで持ち込んでしまえば議員のみの話し合いで決まってしまいます。問題の一つ目はここです。党員の意思が反映されない仕組み。党員軽視に他なりません。この仕組みを改善する気も無しに国民の声を聴くと言っても信用できるわけないですよね。

実は、党員名簿もどうなっているのか謎が多いです。党員数は総裁選が始まった段階で都道府県別の登録者数が公表されます。(参考:令和7年総裁選挙党員投票選挙人数
https://storage2.jimin.jp/pdf/election/results/sousai25/number-of-electors.pdf

この登録者データベースは各都道府県の自民党支部が管理しており、正直言ってかなり怪しいです。本部と各都道府県支部で相互にデータの異常が無いかチェックできる仕組みがあればよいのですが、いまのところありません。今回選挙で急に826人も党員投票が増えるなんてことが起きてしまうのもうなずけます。これが問題の2点目です。自分たちの組織でデジタル化も進めることができないのに、日本のデジタル化など進められるわけがありません。誰かが自分の同一住所に偽名で50人分登録しているなんてことがあっても不思議ではありません。知らない間に勝手に登録されているなんてこともあります。本人確認なく行われている党員登録の仕組みに公平性が担保されていません。


党員名簿の問題はまだあります。業界団体によるものです。2点目の問題に付属しますが、業界団体などでは勝手に会員の名前を登録していることもあり得ます。その場合、業界団体の幹部が勝手に党員投票を特定の候補者に全部入れてしまうということが起こりえるのです。こうした行為を止める仕組みが無かったがゆえに、旧統一教会による政治工作だと言われて反論もできなかったのです。実際に、99年の読売新聞では「仏所護念会教団に所属する党員は約十六万人」と報道されています。2024年総裁選の有効票数が695,536票で、一位の高市候補が203,802票でしたから、これはとてつもなく大きな数字です。
この票数を一部の人による意思決定で操作できるとしたら、その選挙に民営が反映されていると、果たしていえるのだろうかと疑問に思います。

これまで3つの問題点を指摘してきました。①党員票の軽視②名簿の不確実性③業界団体票の存在、これらの問題は一切改善どころか議論されることなくずっと続いてきています。一体いつになったら改善に向けて動くのでしょうか?自民党を党員として個人で純粋に応援している人々が不満を持ってそれを爆発させるには十分な要因だと思います。

文句を言いだしたら止まりませんが、党員数も一時期は500万人を超えていたのに現在では100万人を割るほどに下がっているのは党勢拡大運動を放棄して、永田町に国会議員が引きこもっているのが原因ではないでしょうか?

 

 

 

 

 

朝8時から勉強会やら会議やらを行うのは良いのですが、党員のお願いなどを全部地元秘書や後援会にまかせっきりで党勢が拡大されるわけがないと思いませんか?なんで保守党や参政党に支持者を奪われているかを考えたほうが永田町のお勉強会に参加するよりも自民党にとっては大切だと思います。

さて、ここまで自民党を愛するがゆえに苦言を呈しました。永田町のどなたかに刺されば大変うれしく思います。でも、おそらく、今の自民党議員はほとんどの人が霞が関と一体化してしまっているので、自民党のことなんてどうでもいいと思っているんですよね。今度は官僚上がりの議員がいかに多いかについてもまとめていきたいと思います。これからはこうした意見記事を書いていきますので、是非皆さん応援よろしくお願いします。

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