フィリピン慰安婦像2日で撤去:報じられない安倍外交の努力

日本をめぐる国際情勢は日に日に変化しており、昨年は北朝鮮情勢を中心に北東アジアは大きな変化を迎えた。しかし、隣国である韓国との関係は昨年の徴用工問題を皮切りに冷え切ったものになっている。そんな中、安倍政権の巧みな外交はいくつもの成果を上げているが、新年早々に素晴らしいニュースが飛び込んできた。

フィリピンに慰安婦像が設置されてから、わずか2日で撤去されたのである。

●フィリピン慰安婦像撤去

慰安婦問題への抗議が端緒であったはずだが、今では韓国国内にとどまらず、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ドイツといった世界各地に設置され、日韓の外交問題にもなっている。(参考 Wikipedia慰安婦像

設置された後は、日本が抗議しても撤去に至ることは稀であり、撤去の要請に対しても「日本を狙ったものではない」等の理解に苦しむ理由を持ち出す。そんな世界各地に設置され続ける慰安婦像であるが、フィリピンの1例は特筆すべき経過をたどった。

フィリピンでも韓国系や中華系の団体を中心に慰安婦像の設置が行われている。今回のフィリピンの慰安婦像は設置後、わずか2日後に撤去される異例の展開をみせた。

フィリピン北部のサンペドロ市に28日、慰安婦像が設置されました。しかし、設置から2日後の30日に突如、撤去されました。(略)慰安婦はサンペドロ市側の提案で設置されましたが、フィリピン政府の意向で撤去されたとみられます。慰安婦像を巡っては去年12月にもマニラ市内に設置され、その後、日本政府が遺憾の意を伝えたことなどから4月に撤去されています。
出典元 テレ朝NEWS フィリピンにまた慰安婦像 盛大に除幕式も突如撤去

この迅速かつ異例な動きは、現地大使館を通じ、フィリピン政府に「遺憾」を伝えていたことと関係していることは明白だ。
実際、フィリピン政府の迅速な対応に自民党の河井克行議員も以下のように評価している。

マニラ湾沿いの歩道に設置された1基目の“慰安婦像”は、昨年1月私がドゥテルテ大統領に日本側の懸念を述べ、4月に撤去されました。今回も、親しくしている大統領最側近の閣僚にミンダナオ島沖地震お見舞いと併せて、新たな“慰安婦像”設置についての私の“個人的な”懸念を伝えていました。
出典元 フィリピンに設置された2基目の“慰安婦像”も撤去

河井議員といえば「総理を支える5人衆」の1人といわれ、かつて河井議員は文化外交担当とし、米国、イラン、ケニアなど10か国を訪問して、「首相が本当に考えていることを要人に伝え、率直な感想を聞いて持ち帰ることが仕事だ」としている。[日米同盟を深め、トランプ政権発足時、安倍総理を唯一面談に選んだきっかけを作った河井克行”黒子”の働き

その河井議員が「個人的な懸念を伝えていました」ということであるから、政府の公式の遺憾の表明と、河井議員が安倍総理の考えを大統領側近の閣僚に伝えたダブル効果なのは明らかだ。

これが出来るのは、安倍政権が築き上げた日本とフィリピンの間の友好関係が礎となっているからである。フィリピンのドゥテルテ大統領と言えば、気難しいので有名である。
オバマ前大統領を「売春婦の息子」と呼び、中国の習近平主席にはガムを噛んで相対し、あのトランプ大統領でさえドゥテルテ大統領には会うのを最初は躊躇した。が、安倍総理は見事に親密な関係を築いたのである。

しかも、それはただ仲良くしたのではなく、友人として尊敬される忠告をしたからである。2016年10月の日比首脳会談で、ドゥテルテ氏が米国批判をまくし立てたところ、安倍総理はこうたしなめた。「私の祖父(岸信介元首相)もGHQ(連合国軍総司令部)に戦犯として3年間拘置された。だが、日米安保条約を改定し、現在の日米同盟の基礎を築いたのも私の祖父だ。私怨ではなく国益を考えたからだ」
ドゥテルテ氏はこの言葉に感銘を受けたという。(参照 産経デジタル暴言王・ドゥテルテ大統領再び
「ドゥテルテ 習近平 ガム」の画像検索結果
そして、ドゥテルテ大統領は、その会談で「われわれは常に日本側に立つ。安心してほしい」と真剣な表情で語ったという。
まさに、今回のフィリピン政府の迅速な行動は、安倍総理との約束をドゥテルテ大統領が果たしてくれたものなのだ。

しかも、ドゥテルテ大統領は慰安婦像問題に関連して、「いずれにせよ、日本は補償を含め過去の行為について心から償っている」とまで述べている。(参照 産経デジタル フィリピンに設置の「慰安婦像」は撤去)大東亜戦争屈指の激戦が展開されたことで、かつては反日感情が高いと言われてきたフィリピンの大統領にここまでの認識を持ってもらえるような地道な努力を行ってきたことも忘れてはならない。

●韓国海軍によるレーダー照射問題

もう一つ、安倍外交の成果として忘れてはならないのは、日韓の新たな火種となった韓国海軍による自衛隊哨戒機に対する火器管制用レーダー照射問題において安倍総理が毅然とした姿勢で対応したことである。

・映像公開を決断した安倍総理

日本の主張に対して、反論を試みた韓国ではあるが、その主張が二転三転し、しまいには日本に対して謝罪を要求するまでになった。
こうした韓国の対応に対して、日本は証拠として、映像の公開に踏み切った。この映像公開には反対する声もあったようだが、安倍総理の決断で公開が決まった。

また、動画は全世界へ向けて発信すべく英語版も作成された。

韓国駆逐艦による海上自衛隊哨戒機への火器管制レーダー照射問題をめぐり日韓の主張がぶつかる中、防衛省が「証拠」として当時の映像の公開に踏み切った。同省は防衛当局間の関係を一層冷え込ませると慎重だったが、韓国にいら立ちを募らせる安倍晋三首相がトップダウンで押し切った。出典元 jiji.com 渋る防衛省、安倍首相が押し切る=日韓対立泥沼化も-映像公開

なぜ政府がこのような動画を公開するに至ったか、もとはレーザー照射について日本は一貫した主張をしているにも関わらず、韓国側が主張を二転三転させ、遂には日本側の過失だと責任転換する始末。

いくら日本側がまっとうな主張しても、韓国は子供じみた”いいわけ”を繰り返す。ならば今まで通り日韓で話し合うよりも、国際的に訴え、韓国という国がどんな国かということを世界に向け発信する方が効果的である。これは対韓外交において今までとは明らかに違い、一歩も引かないという強い意志が感じ取られる。

この成果はすぐに出た。英国の最高学府、ロンドン大学キングス・カレッジ戦争学部講師で、軍事専門家として米英で著名な、アレッシオ・パタラーノ博士はTwitterで、「非常に有益な動画だ。今回のP-1哨戒機の飛行は全く脅威的なものではなかった。P-1哨戒機の観測対象との距離の取り方は全く通常のものである。最も大きな問題は韓国艦が火器管制レーダー照射の意図について尋ねられても返事をしなかったことだ。これは珍しいことだ」と安倍総理の決断によって公開された動画を見て評価している。

軍事研究者として一目置かれているパタラーノ博士のつぶやきは大きな反響となり、さっそく軍事関係者の間でも広まっているが、まさに国際世論も日本側に有利になりつつあるのである。こうした状況を示唆する動きは、韓国側の見苦しく、あわただしい反応だ。韓国の与野党は「汚いやり方だ」と反論しているが、具体的な指摘はなく、事実に反論できない様子がうかがえる。また、泥縄式に動画を慌てて公開したものの、防衛省の動画の引用ばかりなのも、彼らが韓国軍が撮影した動画や記録を公開できない「やましさ」を強調しているものと言えよう。

・映像非公開を決めた民主党政権

さて、他国との問題で証拠映像があったケースが過去にもあった。それは民主党政権時に起きた尖閣諸島中国漁船衝突事件だ。(参照 Wikipedia 尖閣諸島中国漁船衝突事件

民主党政権は映像を公開せず、中国人船長を解放し、解放後は弱腰な対応をした結果、中国から事件に対する謝罪を要求される有様であった。その後、衆議院予算委員会の場で編集された映像が限定公開された。しかし、その後映像が流出する事態となった。

この一例を取ってみても、安倍総理と民主党政権との外交姿勢が全く異なる。どちらが国益に資するのかは考えるまでもない。

そして今回の問題に対し旧民主党系の立憲民主党の面々はなぜか沈黙を貫いている。なぜだろう?と思う人も大勢いるはず。

その謎を解く鍵は過去にあるかもしれない。今回の照射問題を機に、民主党が過去にレーダー照射騒動を隠蔽していたことが明らかになったのだ。

そして当時の民主党の菅直人政権は今の立憲民主党幹部と同じ顔ぶれなのである。

要するに立憲民主党にとってレーダー照射問題は腫れ物なのだろう。自衛隊の味方をするのも気に食わないし、かといって韓国を擁護すると世論の反発が怖い。最終的に行き着いたところが沈黙だった。
引用元 立憲民主党、レーダー照射問題に無言を貫くのはなぜ… 

過去、同様のレーダー照射問題があったにもかかわらず、国民に知らせることも韓国に対し抗議することもせずに隠蔽を図っていたということである。

毅然とした対応を取る安倍総理、一方弱腰や隠蔽を図った民主党政権。どちらが国益のために外交を展開しているかは自ずと理解できる。安倍総理は民主党政権が行った弱腰や隠蔽が、この国の外交をどれほど弱体化させたのかをわかっている。だからこそ、今回の対応になったのだろう。そして、その判断が正しかったことは、今の韓国の慌てぶりや国際世論の動きからも明らかである。

フィリピンの慰安婦像撤去、そして射撃管制レーダー照射問題の映像公開、これらは安倍外交の成果であり、今後の日本外交の姿勢を強く内外に示したものだ。年末から新年早々のこの二つの朗報を見るに、今年も安倍外交の活躍は要注目である。

 

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