安倍政権の日英仏連合に韓国が嫉妬

英仏の海軍艦艇が日本海に配備され、日本と共に北朝鮮の瀬取りを監視することになった。だが、韓国メディアは、嫉妬と羨望と共にこれを報じた。

メイ首相は「日本と英国は長きにわたり協力関係にあったが、今後防衛問題で再び協力を強化するだろう」と答えた。それから4カ月後、小野寺防衛相は英ポーツマスの海軍基地を訪れ、英国の最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を視察した。外国の政府高官として初めてクイーン・エリザベスを視察した小野寺氏は「クイーン・エリザベスがアジア太平洋に来ることがあれば、いずもと訓練をしたい」と提案した。
(中略)
メイ首相は先週ロンドンで安倍首相と会談し「北朝鮮に圧力を加えるため英国の護衛艦を日本近海に配備したい」と述べた。翌日行われた日本とフランスによる外務・防衛閣僚協議(2プラス2)では、フランス軍の海上哨戒機とフリゲート艦を日本に派遣することが決まった。英仏両国が日本と安全保障面で関係を深める理由は、北朝鮮に対する制裁状況を監視し北朝鮮の核開発を阻止するためだ。

北朝鮮に対する制裁という観点からすれば歓迎すべきことだが、これらの動きが全て日本が中心になっているという事実はわれわれを不快にする。一部では110年ぶりに実現した「第2の英日同盟」などとも言われる。
出典 【萬物相】日本周辺に配備される英仏海軍艦艇(朝鮮日報、2019年1月18日)

注目すべき点を指摘しよう。

第一は、韓国ですら、安倍総理による「日英同盟復活」だと評価し、フランスもまた日本のリーダーシップに協力していると認めていることである。

第二は、「これらの動きが全て日本が中心になっている」と、もはや韓国であっても、安倍総理の外交手腕を認めていることだ。

第三は、その事実を不快がっていること。

第一と第二は驚くに値しない。安倍総理の外交手腕は、トランプ米大統領やドゥテルテ比大統領といった気難しい人物を篭絡する「猛獣使い」と知られ、「自由で開かれたインド太平洋構想」を実現し、2日でフィリピンの慰安婦像を撤去させ、北朝鮮包囲網を形成したことでも明らかだ。米世論調査機関ピューリサーチセンターの調査で、米国民が信頼する指導者の2位に安倍総理が選ばれたことも記憶に新しい。

第三については、少し説明が必要だろう。なぜ不快に感じるのか。
それは、安倍政権に比べて、文政権の現状があまりにお粗末だからだ。北朝鮮について文大統領は欧米諸国に「制裁緩和」を呼びかけたが、どの国の賛同も得られず、外交において孤立した状態だ。それに対して日本は常任理事国かつG7参加国という欧州の大国、イギリスとフランスの協力を取り付けている。この両国は文大統領の「制裁緩和」の呼びかけを拒否した国だ。

日本に対するプライドだけは、どの国にも負けない韓国にとってこれ以上の屈辱はない。まさに嫉妬心が露わになっている状況。ここまで、韓国を悔しがらせる状況を安倍政権がどのようにして実現したか見ていこう。

●日本が中心的役割を果たした北朝鮮に対する制裁

今月開催された日英首脳会談で、英国海軍の軍艦が日本近海に配備されることになった。北朝鮮に対する圧力を加えることを目的としたものだ。またフランスとの外務防衛閣僚会合(「2プラス2」)ではフランス海軍の海上哨戒機とフリゲート艦を日本に派遣することが決まった。

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日英首脳会談(2019年1月)

日仏外務・防衛閣僚会合(2019年1月)

両国海軍は日本の海上自衛隊の部隊と共に海上パトロールを展開し、石油や兵器などの密輸(いわゆる瀬取り)を海上で遮断するのが狙いだ。このことは、北朝鮮への瀬取りに関与していると噂されている、韓国への圧力や牽制にもなる。さすがに韓国も、日本に対して行ったような、レーダー照射を英仏にすることもできまい。もし瀬取りへの韓国の関与が事実なら、彼らを委縮させることは間違いない。

英仏両国はこれまで北朝鮮の核実験やミサイル発射について非難の声明を出してきたが、軍艦を派遣し、海自の事実上の指揮下で作戦を行うまでに至ったのは歴史上初めてである。この背景には、日英、日仏の関係がより緊密になっていることが挙げられる。

●「第二の日英同盟」

日英はかつて日英同盟を締結していた。近年の日英の接近はイギリスのEU離脱と無関係ではない。EU離脱のイギリスは大きな自由貿易圏を失うことになり、代替できる貿易圏を求めていた。一方、日本はTPPを実現するため指導的役割を果たしてきた。ここに両者の思惑が一致し、両国がより緊密になる契機となった。

「英国 TPP」の画像検索結果

安倍総理がEU離脱の英国にTPPという救いの手を差し伸べたことを大きく報道する英BBC

2019年1月に行われた日英首脳会談で両国首脳は共同声明を発表し、「英国がEUを離脱するに際し、我々は、次の10年の課題と機会を見据え、両国間の戦略的パートナーシップを一層深化させる」とした。

これには伏線があった。メイ首相は2017年8月、安倍総理との安全保障協力に関する日英共同宣言で「防衛・安全保障の分野で日英は自然なパートナーであり、欧州と日本で最も緊密な安全保障パートナーである」「経済においても、日英は自然なパートナーである。ルールに基づく国際システム、WTO改革を進めて、グローバル経済が全ての人のために機能するようにする必要がある。日本は世界第3位の経済大国である。日本は、米国に次ぎ、第2位の英国への投資国である」と発言していたのである。

安全保障上も経済においても重要なパートナーであることをメイ首相は認めており、この年の英保守党大会ではマイケル・ファロン国防相(当時)が北朝鮮の核・ミサイル危機に言及している。

マイケル・ファロン氏

これらのことからは、次のような構図が見えてくる。安倍総理が、EU離脱により困難に直面した英国に、TPPという救いの手を差し伸べて、経済的な連携を強化し、いわば「経済同盟」とした。そして、その上で、安倍総理とメイ首相、両国の外務防衛大臣が面談を重ね、日本側がうまく説得することで、メイ首相以下の安全保障の認識をアジア重視に変えていったのである。

まさしく、安倍政権の見事な外交手腕である。韓国が嫉妬するのも当然だ。

●「日仏協商復活」

2プラス2」では先に述べたフランス海軍フリゲート艦の派遣の他に、今年、フランス海軍が誇る空母シャルル・ドゴールを中心にする空母機動群がインド洋に展開される機会に、共同訓練を実施することにも一致した。4大臣は海洋安全保障や東南アジア諸国や太平洋島嶼国における能力構築支援等の分野で更なる協力を行っていくことで合意している。

これもまた安倍総理が作ったものである。以下の内容が経緯をわかりやすく説明しているので、見てみよう。

2013年6月の当時のオランド仏大統領の訪日の際に、日仏間では「特別なパートナーシップ(partenariat d’exception)」が謳われ、その後、外務・防衛閣僚協議(いわゆる「2+2」)も開始された。仏軍と自衛隊との間の交流や共同訓練、防衛装備品協力に加え、インテリジェンス分野での協力も深化している。安倍首相の今回の仏革命記念日のパリ訪問と首脳会談は、そうした関係強化の過程における象徴的な出来事となる。(中略)
フランスがインド太平洋への安全保障上の関与を強化している背景の一つには、南太平洋やインド洋といった自らが領土や排他的経済水域を有する地域に、中国の影響力が拡大しているとの事情がある。つまり、それは他国とのお付き合いではなく、まさに自国の直接的利益のための関与であり、それゆえに「本気度」が極めて高い。

インドや豪州との関係強化もこの一環であり、マクロン仏大統領は2018年5月の豪シドニーでの演説で、「仏印豪枢軸」を提唱した。ここで主眼となるのはインド洋である。「自由で開かれたインド太平洋戦略」を掲げる日本、そして、日米印や日豪印、日米豪印などの枠組みとの連携や相乗効果も視野に入る。

出典 日仏戦略的パートナーシップの時代ーーなぜフランスなのか

まさに2013年から安倍政権がフランスをアジア太平洋地域情勢に巻き込もうとし、うまくフランスの認識と行動を首脳外交と2+2の機会をとらえて誘導してきたことがわかる。

実際、マクロン大統領は「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化まで国連安保理の制裁は続ける」と北朝鮮の非核化に向けて強い意志を示している。まさにマクロン大統領の意志は、安倍総理の構想そのままに合致しているのだ。

ゴーン氏の問題で日仏間の関係が危ぶまれるような報道がなされているが、国家間での安全保障上ではしっかりと連携が取れているのだ。

●実効性のある北朝鮮制裁へ

フランスが北朝鮮監視の為に派遣した艦艇「バンデミエール」

このように、安倍総理が作ったのが、今日の日英・日仏の戦略的パートナーシップなのである。これはアジア太平洋のみならず、激動する欧州情勢において、日本が存在感を発揮していくための一つの新たな柱になっていく可能性が高い。何故ならば、英国はEUを離脱した大国、フランスはEUを主導する大国だからである。この両国と厚い関係を作れたことは、NATOやEU外交でも日本の外交力を発揮させることは間違いない。

そして、韓国だけがかばっている北朝鮮に対して、日本が実効性のある包囲作戦を、英仏と共に行うことになった。韓国が嫉妬し、日本のメディアが無視するのも当然というわけだ。

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