
東大総長選考に教職員だけでなく学生からも疑問の声 意向投票1位が選ばれず、問われる選考の透明性
東京大学の次期総長選考をめぐり、学内で疑問や反発の声が上がっている。教職員による意向投票で1位となった候補者ではなく、2位の候補者が選ばれたためだ。今回の問題は教職員だけにとどまらず、学生側からも問題提起が出ている。
9月28日に公表された意向投票の結果では、染谷隆夫氏が1107票を獲得して1位となった。一方、藤垣裕子氏は553票で2位だった。しかし、総長選考・監察会議が選出したのは藤垣氏である。
もちろん、意向投票の結果がそのまま最終的な選考結果になる制度ではない。総長選考・監察会議には候補者の実績や所信表明などを総合的に判断する役割がある。したがって、1位の候補者が選ばれなかったという事実だけで、選考が不適切だったと断定することはできない。
しかし、教職員が投票によって示した意思と最終的な選考結果が異なった以上、なぜこの判断に至ったのか、十分な説明が求められるのも当然だろう。
さらに、今回の問題では学生側からも疑問の声が上がっている。東京大学教養学部学生自治会は10月4日、今回の選考をめぐって問題提起を行った。学生全体が一斉に反発しているとまではいえないが、少なくとも学生自治会が選考のあり方に疑問を呈していることは注目すべき点である。
教職員だけでなく、学生側からも問題提起が出ている今回の総長選考。問われているのは、特定の候補者への好き嫌いではなく、大学の意思決定に透明性と納得性が確保されているかという問題だ。
選考会議に権限があることと、その判断が学内から理解されることは別である。東京大学が今後も教育・研究の拠点として信頼を維持するためにも、選考の経緯と判断理由について、学内に向けた丁寧な説明が求められる。
💬 このニュースに関するXの反応・意見を見る
X(Twitter)でこの記事の投稿を見る(コメント・リポスト)

