戦後、最も残虐な「国家」による組織的性犯罪<ライダイハン>

国連や人権団体が長年問題視している、紛争時の性犯罪。

その性犯罪者は、ISIS、ボコ・ハラム、アル・シャバブ、コロンビア革命軍(FARC)など、一般的には、過激派組織と称される「非国家主体」であり、国家ではない。

しかし、近代史において唯一、「国家」が関与した残虐な組織的性犯罪がある。それが、韓国軍および韓国兵がベトナム戦争時に引き起こした組織的性犯罪「ライダイハン」問題

「ライダイハン」とは、韓国人の父親を持つベトナム人の子どもを指す蔑称。数千人の少女や女性が韓国軍にレイプされたと、活動団体は述べている。
出典 ヤジディ教徒の生存者、ベトナム戦時中のレイプ被害者の正義を要求(ロイター通信、2019年1月17日)

性犯罪の犯罪主体が「国家」であるか否かで、犯罪の重度を図るべきではないが、「国家」は、一定の地域に居住し、経済活動も行う共同社会である。今日も何食わぬ顔で貿易や国際的政治活動をしている「国家」が、わずか40年前に、組織的な性犯罪を行っていた。この方が、世界的には大問題だ。

日本メディアの“異常”とも言うべき報道の取捨選択

ベトナムの韓国軍兵士たち

神殿から消えた建屋、残された無残な姿 パルミラ遺跡朝日新聞 2019年2月1日)

5歳の「奴隷女児」を脱水死させる、IS構成員のドイツ人女を起訴(ライブドアニュース 2018年12月29日)

社説「イスラム国」の拠点を制圧 過激思想からの解放こそ(毎日新聞 2017年10月19日)

イスラム国が異教徒の少女を性奴隷に 毎日のように「暴力や性的虐待」(ハフポスト 2014年9月13日)

ボコ・ハラムの性奴隷や自爆要員を逃れた少女たち、学校教育でより良い未来を(Yahoo!ニュース 2018年10月20日)

イスラム国やボコ・ハラムによる、「非国家」である過激派組織の性犯罪や少女の誘拐などの件は多数取り上げている。

しかし、先月2019年1月に再び大きな注目を浴びることになったライダイハンに関する報道は「0」。

一体、日本メディアの何が“異常”なのか?4つの視点から整理した。

【2019年1月ノーベル平和賞受賞者や英元外務大臣が訴えたのに報じず】
 ライダイハン問題について、2018ノーベル平和賞を受賞したナディア・ムラドさんやジャック・ストロー・元英外務大臣が、先月ロンドンで開催されたイベントで訴えたライダイハン問題。もはや、国際的な性犯罪問題になったライダイハンを全く報じない。

【日本国内の移動より短時間で行ける隣国の問題なのに報じず】
 遠いアラブやアフリカでの性犯罪ではない。場合によっては、日本国内の移動よりも短時間で行ける“アジアの隣国(韓国)”による性犯罪。数万人の性犯罪者は、まだ、海向こうで生きている

③ 【非国家主体の犯罪だけは報じる偏向性】
 遥か彼方の「非国家」である組織の犯罪は報じ、経済面&安全保障面で日本と密接な関係にある海向こうの「国家(韓国)」の性犯罪は無視。

④ 【欧米メディアが積極的に報じるのに、なぜか日本メディアは無視】
国際メディアによる直近のライダイハンに関する報道と比較すると、日本メディアとは雲泥の差。

手を差し伸べた米国、見捨てた韓国

オペレーションベビーリフト

オペレーションベビーリフト

ベトナム戦時中、強姦や売春の結果生まれた混血児たちは、アメリカ人を父とする場合はアメラジアン、韓国人の兵士や民間人を父とする場合はライダイハンと呼称される。

アメリカは、ベトナムから撤退する際、自らの非を認め対策を講じた。

ジョンソン大統領はベビーリフト作戦を発令し、戦争で荒廃したベトナムからアメリカへと、飛行機を使って子どもたちを一斉に避難させたのだ。これにより、およそ3000人の幼児がアメリカに移り、養子として迎えられた。養親となったのは大部分がアメリカ人で、一部にオーストラリア、カナダ、またヨーロッパの人がいた。

これに加えて1982年、ロナルド・レーガン大統領がアメラジアンホームカミング法を制定。これはアメリカ兵とベトナム人女性の間に生まれた子どもを特例として移住させる旨を規定する法律だ。対象となる子どもとその親族はアメリカへの入国が許可され、アメリカの市民権も与えられた。このプログラムを利用した子どもの数はおよそ30000人、その親族はおよそ67000人に上る。

ちなみに、海外メディアは、アメラジアンに対する米国の対応と比較し、ライダイハン問題にダンマリを決め込む韓国の対応を批判している。

・World News 2017/10/16配信「Lai Dai Han Victims of Two Governments’ Indifference」
アメリカ兵を父親に持つアメラジアンは、ライダイハンよりも恵まれていた。1975年4月30日のサイゴン陥落に先立ってジョンソン大統領はベビーリフト作戦を発令し、戦争で荒廃したベトナムからアメリカへと、飛行機を使って子どもたちを一斉に避難させた。およそ3000人の幼児がアメリカに移り、養子として迎えられた。養親となったのは大部分がアメリカ人で、一部にオーストラリア、カナダ、またヨーロッパの人がいた。これに加えて1982年、ロナルド・レーガン大統領がアメラジアンホームカミング法を制定。これはアメリカ兵とベトナム人女性の間に生まれた子どもを特例として移住させる旨を規定する法律だ。対象となる子どもとその親族はアメリカへの入国が許可され、アメリカの市民権も与えられた。このプログラムを利用した子どもの数はおよそ30000人、その親族はおよそ67000人に上る。

一方、ライダイハンはベトナムで苦境に立たされた。現在ライダイハンは40歳~50歳代にさしかかり、その人数は5000〜30000人に上る。政府の援助も受けられず、祖国に認められることもなく育った彼らのほとんどはわずか数年の公教育を受けただけで、漁業、農業、あるいは土着の産業に従事することでかろうじて生計を立てている。ごく一部は大きな決断をすることで、より良い人生を求めて苦境を脱した。現在、彼らは声を上げている。自分たちだけでなく彼らの母親、すなわち韓国人が強姦して見捨てた女性たちの声をも届けようとしている。

・The Canadian 2017/10/14配信「Lai Dai Han The Forgotten Outcome of the Vietnam War
サイゴンの陥落寸前で、アメリカはオペレーション・ベビーリフトを決行した。南ベトナムにいた多くのアメラジアンの孤児たちが飛行機でアメリカに避難し、よい人生を生きるための二度目のチャンスを手に入れた。1982年、アメラジアン帰還法(Amerasian Homecoming Act)がロナルド・レーガン大統領によって署名され、アメリカ人兵士とベトナム人女性の子には移民手続きにおいて特別な恩恵が与えられた。この法律では母親とその他の親戚の入国も認め、2万3千人のアメラジアンと6万7千人の親戚がアメリカに移住し、市民となった。

今からでも遅くはない。韓国政府はベトナムの女性たちとライダイハンの人々からの請願書を受入れ、謝罪すべきである。戦争犯罪は無視すれば、その罪が消えるというものではない。それはがんのように、内側に入り込み、善い部分をたいらげながら毒をまき散らし、次の世代に広がって行ってしまうのである。過去の過ちへの償いが、未来への贖罪となるのである。

日本メディアが公正公平か否か。国連、世界の人権団体、諸外国のメディアは注視している。

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