【ファクトチェック!】木村汎名誉教授の北方領土デマ

日刊ゲンダイは、ファクトチェックもせず、たとえデマであっても批判記事が載せられれば良いというスタンスだから普段は気にもしない。

が、以前にも政治知新でご紹介した北方領土問題での注意人物、木村汎の発言となると、黙ってはいられない。

なぜなら、北大名誉教授・木村汎は、北方領土問題に関するデマで稼ぐ、教授とは名ばかりの人物と言われてもおかしくない人物だからである。

2月22日の木村教授インタビューをファクトチェックしながら紹介しよう。

木村教授のインタビューはデマばかり

デマ①木村氏「昨年11月のシンガポールでの首脳会談で56年宣言を基礎としたのは譲歩」

ファクト①「そもそも56年宣言が基礎」

木村教授によれば1956年の日ソ共同宣言(平和条約締結後に2島を引き渡す約束)を基礎としたのは大幅な譲歩とのこと。が、のっけからデマである。

元々、我が国はサンフランシスコ講和条約で国後・択捉を放棄している。あくまでも4島返還は米ソの冷戦が生んだ産物だ。

1960年に日米安保条約が改訂されるとソ連側は、外国軍隊が駐留する国には領土は引き渡さない。1956年宣言も反古(ほご)にすると言ってきた。領土問題はなしとなったのである。そこで日本は四島一括返還、その上即時と強く主張した。
出典元 iRONNA「【鈴木宗男特別寄稿】安倍総理、現実的解決は「2島+α」しかない」

上記にあるように当時の米ソ関係が原因となり、ソ連側が態度変更し日本全土からの米軍撤退を要求してきた。56年宣言を反故にしてきたのである。西側に所属する我が国は米軍の撤退などは不可能であり、日本は4島一括返還を主張することになった。

つまり、安倍総理とプーチン大統領は「お互いに」初心に戻ったということだ。初心とは日ソ共同宣言の「平和条約締結後に歯舞・色丹を返還」。プーチン大統領の「引き分け」とは、まさにこれも含まれる。木村教授の主張は明らかなデマだ。

デマ②木村氏「2島引き渡しでよしとするのであれば、鳩山一郎政権時代に平和条約は締結できた」

ファクト②「党内の反対勢力と冷戦で締結できません」

木村教授は基本的な事実すら理解していない。鳩山一郎政権時、2島返還で平和条約は締結寸前まで進んでいた。が、冷戦と党内反対派が許さなかった。

まず、鳩山一郎首相のライバルの吉田茂派が強く反発し潰しにかかったから。また、日ソ接近を懸念した米国も「北海道の一部である歯舞、色丹とともに、国後、択捉も日本固有の領土」との国務省の覚書を発表して牽制した。

これにより、当時の日本政府は交渉断念した。とても研究者とは思えないテキトーな言説。

デマ③木村氏「安倍首相は歴代首相が絶壁に爪を立てるような思いで積み重ねてきた苦労を台無し」

ファクト③「安倍総理は鳩山・菅・野田首相が台無しにしたのを立て直した」

驚くべき指摘だ。木村教授によれば、鳩山首相・菅首相・野田首相という悪夢の民主党政権が絶壁に爪を立てるような思いで苦労を積み重ねてきたそうだ。お笑い草だ。

つい先日も以下で指摘したように、民主党政権が北方領土をめちゃくちゃにしたのが事実だ。

参考記事 民主党政権、大失敗の北方領土交渉 政治知新

デマ④木村氏「安倍首相は「北方領土問題は戦後1ミリも動かなかった」と言いますが、事実に反します」

ファクト④「安倍総理が戦後初めて北方領土を動かした」

「事実に反します」というが、その事実は何も示さない木村氏。だが、これほどまでに日ロが具体的な協議と経済協力に向けて進み、首脳間での協議が様々なアクシデントを乗り越えて交渉を進めてきたことはない。まさしく安倍総理が戦後初めて動かしているのだ。

デマ⑤木村氏「安倍首相は自己顕示欲と間違った使命感で交渉をしている!」

ファクト⑤「安倍総理は名誉を捨てて、正しい使命感で交渉をしている」

またもや根拠を示さない思い込み発言。もし安倍総理が自己顕示欲で北方領土交渉をするならば、4島一括返還をやればよい。そうすれば木村氏などが、こうして批判してくることもなく、称賛してくれるからだ。

そして、もっと簡単に自己顕示できる政策課題をやればよい。それでも取り込むのは、自分の名誉を捨てているからに他ならない。

なぜ、今やるか。それは戦後もっとも強力な安倍政権、冷戦崩壊後最も指導力のあるプーチン政権、そして、第二次大戦後では最も対ロ協調のトランプ政権という奇跡的な組み合わせは、今しかないからだ。

安倍総理は自分しかそれが出来ないと認識している。これを正しい使命感として、何を正しい使命感というのか!木村教授の指摘は単なる誹謗中傷。

デマ⑥木村氏「平和条約締結の必要性は0!」

ファクト⑥「平和条約締結のメリットはこれだけある」


平和条約を今結ぶことは、少なくとも上記のようなメリットが日ロにある。
そして、それは日ロ関係の安定化により、日本が中国や韓国に対して安心して相対することが出来る。

だが、木村氏はこれを無視している。

デマ⑦「領土問題で譲歩すれば尖閣諸島や竹島をめぐる中国や韓国との更なる摩擦を誘引」「対米関係を悪化させる」

ファクト⑦「平和条約を結べば、対中国や韓国で安定出来る」「対米関係は関係ない」

これも意味不明。日ロ関係が悪化する方が、中国や韓国が図に乗って領土問題で攻勢に出ることは間違いない。そして、その時の日本には打つ手がない。

また対米関係悪化も、今がオバマ政権だと勘違いしているとしか思えない。むしろ、ロシアと協調関係を目指す、トランプ政権というチャンスを生かすべき。


これ以外にも木村汎氏のデマは盛りだくさんだが、いちいち紹介するのもデマの宣伝協力になるので取り上げない。だが、これだけデマばかりの議論を前提に、安倍総理の交渉が「1島マイナスα」になりかねない等とはよく言えたものだ。

デマで世論を乱し、安倍総理の交渉を妨害し、貶めることは歴史に悪名を残すだけ。木村汎氏は、これ以上晩節を汚すべきではない。筆を潔く折るのがよかろう。

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