『エダノミクス』は菅直人政権の経済政策のただの焼き直し

エダノミクスという怪しげな言葉がある。

立憲民主党の枝野代表が、安倍総理に対抗して打ち出した経済政策らしきものだが、菅直人政権の失敗を全く生かさず、焼き直しそのままだった。

これが「エダノミクス」だ!

枝野代表は2013年5月29日に「これが社会・経済構造を変える「エダノミクス」だ」と題した論説をハフィントンポストに寄稿している。突っ込みながら読んでみよう。

基本的に踏まえなければならないことは、人口減少や社会の成熟化という100年単位の変化に社会システムや経済システムを対応させるためには、国民意識の変化にもつながるような広範かつ時間のかかる施策を、地道に積み重ねていく必要があるということです。

引用元 枝野幸男「これが社会・経済構造を変える「エダノミクス」だ」

冒頭から評論家のようなご意見だが、政府が国民意識を変化させるべきとは国民を馬鹿にしている。むしろ、これこそファシズムだ。

しかも、漠然とした目標を掲げ、経済成長のケの字もない。

たとえばモノが豊富にある社会で消費を活性化させようとすれば、潜在的需要があるのに供給が不足している分野を育てなければなりません。

今、日本で供給が不足しているのは、介護や保育に代表される老後と子育ての安心・快適に関連する分野です。民主党政権では、サービス付き高齢者向け住宅や民間学童保育など、民間の活力を生かして先行できる分野について、支援を強化してきましたが、そもそもこれらの分野は、そのコアとなるサービスが公的に供給されるという特徴があります。コアの部分がしっかり確保されることで、将来不安が小さくなり消費性向を強めることにつながります(中略)

また、公的社会保障については、財源の確保と同時進行で進めなければなりません。この観点から、潜在的需要の大きい社会保障分野を安定的な財源で拡充し、さらに民間の活力を引き出すところまでつなげていく手段として、消費増税は、中長期的には経済の活性化に資すると考えています。

引用元 枝野幸男「これが社会・経済構造を変える「エダノミクス」だ」

悪夢の民主党政権の最大の過ちは、社会保障政策と経済政策をごっちゃにしていたことだ。社会保障政策が重要であることは間違いない。だが、社会保障費は、軍事費と同じで、そこから更なる経済効果は見込めない。

枝野代表の主張は、「強い社会保障で強い経済」を唱えた菅内閣と同じで、まったく反省していない。単なる焼き直しだ。菅直人政権は、枝野代表と同じく、社会保障費を無原則に増大させたが、不況は強まり、財政赤字の危機が高まっただけだった。

悪夢の民主党政権で社会保障費は爆増した。

当時、経済評論家の池田信夫氏も、この点を強く批判していた。

社会保障費の73%が老人のために使われているのだ。このように社会保障が高齢者に片寄っている国は珍しい。

つまり「強い社会保障」の実態は、勤労世代から高齢者への所得移転なのである。本来の社会保障は所得分配を平等にするものだが、日本の社会保障はこのように所得に関係なく年齢で再分配するため、かえって不平等になる。高齢者の資産は家計貯蓄の2/3を占めるため、貧しい若者の勤労所得を豊かな老人に分配する結果になっている。

引用元 「強い社会保障」が財政危機を招く

なんのことはない。シルバーデモクラシーが菅直人政権であり、枝野代表の経済政策なのだ。要するに、エダノミクスとは彼らの選挙基盤である高齢者に媚びるものであり、「高齢者の高福祉・若者の高負担」を意味している

しかし、それでは財政赤字を積み重ね、経済成長もできず、結局はお年寄りから名誉も財産も奪うことになるだけなのは言うまでもない。高齢者の為にも中長期的にはならないのは間違いない。

枝野代表が目指す未来はこういう姿。高齢者も望まない未来。

輸出関連では、特に経済産業大臣在任中、中小企業の潜在力を引き出し、海外展開を支援する政策を強化してきました。(中略)クール・ジャパンに象徴されるサービス分野や少量多品種分野の多くは、中小企業に大きな潜在力があります。そのため、外国語や外国の制度についての知的支援や、海外見本市出展支援などの強化を強力に進めてきましたが、まだまだ緒についたばかりです。

二例だけあげましたが、これだけで経済が劇的に変化するわけではありません。しかし、こうした遠回りに思える施策や、一つひとつの成果は小さくみえる施策を百、千と、三年、五年、十年とかけて、地道に積み重ねていく中で、徐々に社会・経済構造が変化していくのだと思います。

引用元 枝野幸男「これが社会・経済構造を変える「エダノミクス」だ」

経済産業省の取り組みを自らの手柄と誇る枝野代表。しかも、中小企業支援については、語学や見本市支援の2つだけ、それも非常に細かいものしか挙げられない。

そもそも、経済政策が社会保障費拡大と中小企業の見本市支援というのはショボすぎる。“一つひとつの成果は小さくみえる施策を百、千と、三年、五年、十年とかけて、地道に積み重ねていく”といっているのに、たった、たった2つだけ。

百、千とはいうが、弥縫策すら2つしか出せないのが枝野代表のすっからかんの経済政策だ。また、いくつもの弥縫策を繰り出せば勝てるとしてるが、弥縫策の逐次投入で引き起こされたのが「失われた20年」であり、「福島第一原発事故の被害拡大」ではないのか?

枝野代表は、戦術レベルでの失敗を戦略レベルで取り返せても、その逆はないということを理解していないのだ。

やはり枝野代表は、何も反省していない。だからこそ、菅直人政権の経済政策の焼き直しを立憲民主党の政策に据えられるわけなのだが。

対するに、「失われた20年」をあっという間に取り戻せたのは、アベノミクス新旧三本の矢というグランドデザインを描いたが故である。

こうした大戦略がなければ、個別の政策は意味がない。

読者の皆さま、エダノミクスで、こんなグランドデザインを描けると思いますか・・・?

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