メディアが報じない「地方分権一括法」という成果

現在の大手メディアの報道は、週刊誌やタブロイド紙と何ら変わりないところまで来ている。

国会の法案についての報道も、国民の怒りに火をつけられそうな案件をわざわざ歪曲した内容ばかり。国民生活の利益になるようなことは、無視されるか、もしくは気づかないほど小さく報じられるか。つまり、現在の大手メディアは、国民の利益に直結する法案を、ゴシップネタの一つとしか見ていないに等しい。

今回紹介する『第8次地方分権一括法案』も、メディアに無視された類のひとつだ。

●地方分権一括法案とは

地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律(ちほうぶんけんのすいしんをはかるためのかんけいほうりつのせいびとうにかんするほうりつ)は、地方自治法を主とした地方分権に関する法規の改正に関する日本の法律。通称は地方分権一括法(ちほうぶんけんいっかつほう)。

本法独自の項目というものは存在せず、475の法律(一部勅令を含む)について改正または廃止が定められている「改正法」である。

地方自治法改正を中心とした大半の施行は2000年(平成12年)4月1日だが、一部法律については施行が前後している。

引用元 地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律

地方分権改革とは、もっとも市民に身近にいて、ニーズを把握する自治体が、自らの判断と責任において、独自の施策をできるようにすることであり、今回の地方分権一括法案は、その改革を前進させるためのものだ。

引用元 川崎市

地方分権一括法は、現在8次が施行(平成30年6月27日に公布)されており、既に9次が閣議決定され、今国会での成立を目指している。

● 第1次~ 第7次一括法

地方分権改革については、これまで、地方分権改革推進委員会(地方分権改革推進法(平成18年法律第111号)に基づき、平成19年に発足。平成22年に廃止。)の4次にわたる勧告や平成26年に導入した提案募集方式による取組等を踏まえ、8次にわたる地方分権一括法が成立しました。第1次から第8次までの地方分権一括法は、地域の自主性及び自立性を高めるための改革を総合的に推進するため、国から地方公共団体又は都道府県から市町村への事務・権限の移譲や、地方公共団体への義務付け・枠付けの緩和等を行ったものです。


引用元 8次にわたる地方分権一括法

上記にあるように、これまでの改正は、地方公共団体又は、都道府県から市町村への事務・権限の移譲や、地方公共団体への義務付け・枠付けの緩和等を行ったもので、これまでに8回実施されている。

なぜこれほど小まめに行っているのか。それは冒頭の引用でもあるように「本法独自の項目というものは存在せず、475の法律(一部勅令を含む)について改正または廃止が定められている「改正法」である。」とあるように、475の項目を一度にすべて見直すことは、乱雑な作業となる為、一つ一つ絞って法改正を行っているからである。

●第8次一括法(地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律)

昨年6月に安倍政権が成立させた、第8次一括法の改正内容のポイントは大きく2つ。

A 地方公共団体への事務・権限の移譲
①毒物又は劇物の原体の事業者の登録等に係る事務・権限を国から都道府県へ移譲 (毒物及び劇物取締法)

幼保連携型認定こども園以外の認定こども園(幼稚園型、保育所型及び地方裁量型)の認定等の事務・権限を都道府県から中核市へ移譲等(就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律、子ども・子育て支援法)

B 地方公共団体に対する義務付け・枠付けの見直し
被災都道府県からの応援の求めを受けた都道府県が、その区域内の市町村に対して被災市町村への応援を求めることができることを明確化 (災害対策基本法)
災害援護資金の貸付利率(現行3%)について、市町村が条例で設定できるよう見直し(災害弔慰金の支給等に関する法律)
幼保連携型認定こども園に係る居室の床面積の基準について、保育所と同様に一部地域において「従うべき基準」から「標準」に緩和 (就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律)
④特定教育・保育施設の利用定員の設定・変更に係る市町村から都道府県への協議を事後届出に見直し(子ども・子育て支援法)
⑤介護支援専門員(ケアマネジャー)が専門員証の交付を受けずに業務を行った場合に都道府県が行う登録消除要件の見直し (介護保険法)
⑥准看護師試験について、都道府県から指定試験機関への事務委託を可能とする (保健師助産師看護師法)
⑦予防接種法による予防接種の実施等の事務処理において、マイナンバー制度による情報連携の項目を追加(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)
⑧マイナンバーを利用した地方税関係情報の情報連携を可能とするとともに、入所措置等の費用徴収に関する事務処理において、行政機関が本人等の収入状況に関する報告を求めることを可能とする等の規定を整備(児童福祉法、身体障害者福祉法、精神保健及び精神障害福祉に関する法律、知的障害者福祉法、老人福祉法)
⑨競輪開催における市町村から国(経済産業大臣)への届出に係る都道府県経由の義務付けを廃止(自転車競技法)
⑩不動産鑑定士試験における受験者から国(土地鑑定委員会)への申込みに係る都道府県経由の義務付けを廃止 (不動産の鑑定評価に関する法律)

引用元 第8次地方分権一括法

上記にあげた項目が、国から自治体に権限等が移譲されたり、見直された項目である。特に、防災対策の柔軟性や、保育園の規制を緩和しており、防災と保育の充実を図るものだと、よくわかる。

全国知事会も、この政権の成果に感謝の声明を出している。

本法は、四年目となる提案募集に対する個々の地方公共団体等からの提案に基づくものである。本法の成立は、地方分権改革を着実に前進させるものであり、関係者のご尽力に感謝する。

引用元 第八次一括法の成立について 

全国自治体では「今後の地方分権改革について、地方分権改革推進本部長である総理のもと、内閣府が主体的に政府内の調整を行い、一層の推進が図られることを期待する。」とも述べている。

まさに、地方分権が推進されており、各自治体の長もそれに期待している。だからこそ、今国会での第9次一括法の制定が求められている。

安倍政権が矢継ぎ早に実施し、今後も推し進められる地方分権改革だが、これにより地方は活性化し、日本はさらに発展していくことだろう。

メディアも、負の報道ばかりでなく、こういった国民に希望を持たせるような報道をする事を望む。

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