日印、共同でスリランカの港湾に投資!共同で対中けん制

朗報が入ってきた。日本とインドが共同でスリランカの東コンテナターミナル(ECT)開発事業に出資し、スリランカ政府と三国で開発を行うことになった。

これは、現政権が政権発足時より取り組んできたことの成果であり、中国の一帯一路構想に大打撃を与え、わが国の自由で開かれたインド太平洋構想に弾みをつけるものだ。

日本とインド、スリランカ合同のコロンボ港開発の覚書締結

日本、インド、スリランカの3カ国は5月28日、コロンボ港の東コンテナターミナル(ECT)開発事業を、合同で実施する旨の協力覚書(MOC)を締結した。3カ国はECTの開発・運営を担うターミナル運営会社(出資比率はスリランカ51%,日本とインド共同で49%)を設立する今後開催される合同作業部会の中で、日本企業参画に向けた枠組みが協議される予定だ。

コロンボ港で取り扱われる貨物のうち、約7割が積み替え貨物で、そのうちの7割がインド関連の貨物とされる。スリランカは主要な海上交通路に近接しており、世界のコンテナ船の3分の1がスリランカ沖合を通過する。そのため、インドはもちろんのこと、日本がECT運営に参画することは地政学的に意義がある(2018年6月7日付地域・分析レポート参照)。

南アジア最大のコンテナ取扱量を誇るコロンボ港。その巨大化は止まらず、開発が続いている。

引用元 日本とインド、スリランカ合同のコロンボ港開発の覚書締結

これまで中国は一帯一路構想の名の下に、インド洋一帯を確保すべく、開発投資を行うことで各地に拠点を建設してきた。とくにスリランカの港湾はインド洋の重要拠点として、特に投資してきた。

例えば、中国は、スリランカ・ハンバントタ港の港湾運営権(99年間)をを借金をかたに獲得してしまった。また、習近平国家主席が訪問視察するほど、中国が力を入れて開発したコロンボ南コンテナターミナルも完成してしまっている。

そして、新たに建設することになる東コンテナターミナルも中国の手に落ちようとしていた。実際、2016年11月の日経新聞は「現時点では、中国が優勢だ。」と報じていた。(参考

もし今回、インドと日本が入手出来なければどうなっていたのか。

スリランカのコロンボ港は南アジア最大、伸び率も上海以上の凄さ

スリランカのコロンボ港は、以下の図を見ればわかるとおり、2015年の時点で東京以上の規模となっており、上海を超える伸び率を誇っている。

そして、南アジアでは最大の港であり、インド洋の東西を結んでいるため、成長著しいインドにとっては、日本にとってのシンガポールのような輸出拠点だった。

もし、南に続き東のコンテナターミナルまでも中国が支配すれば。インド洋の帰趨は中国により、インドは逼塞、日本は手出ししにくくなっていったといっても過言ではない。

しかし、2016年には中国優勢だったのを、安倍政権はひっくり返した。これにより、コロンボ港の新たな権益と拡大は、日本とインドとスリランカが共同で実施することとなり、中国が支配する港と対抗することになった。

スリランカ政府がこちら側に寄ったことも言うまでもない。今やスリランカの現政権は中国への過剰な依存を脱すべく努力していることも有名だ。

そして、これらの事実は中国の野望を打ち砕くだけでなく、安倍総理がかかげる「自由で開かれたインド太平洋構想」の実現の大きな支えとなり、一方で日本のシーレーンが強化され、海上保安能力も向上し、タンカーや商船の安全確保につながる。

2016年から安倍政権による伏線はあった

こうした逆転劇はなぜ起きたのか。それは安倍総理の度重なる、インドやスリランカとの首脳外交の中身の濃さは言うまでもない。

同時に、日本政府全体の取り組みにも注目すべきだ。2016年2月、アジア開発銀行と三井住友銀行は東コンテナターミナルへの助言サービスを提供することで合意していた。(参考

つまり、今から3年以上も前から、日本政府が強い影響力を持つアジア開発銀行と日本のメガバンクは、しっかりと中国の足元を掘り崩すべく浸透し始めていたのだ。


このように、日印はスリランカとともに中国の一帯一路構想の完成を阻む逆転劇に成功した。そして、それは安全保障上だけでなく、日本の通商路を強化拡大し、スリランカの新しい有望なコンテナ港を日本資本で開発することで、大きな経済的利益をもたらすことも可能にするのだ。

この記事が気に入ったら
いいね ! をお願いします!

関連記事一覧