菅新内閣、陣容固まり本日発足へ 官房長官・加藤勝信氏 河野太郎氏は行政改革担当大臣
自民党の菅総裁は16日、国会で安倍総理大臣の後任の総理大臣に選出される運びで、新しい内閣を発足させます。菅総裁はこれまでに閣僚の顔ぶれを固め、官房長官にはみずからのもとで官房副長官を務めた加藤厚生労働大臣を起用します。総務大臣に武田国家公安委員長、行政改革担当大臣に河野防衛大臣をあてるほか、重視するデジタル担当には平井元IT担当大臣を再入閣させます。
安倍総理大臣の辞任表明を受け16日、第202臨時国会が召集され、安倍内閣は午前9時からの臨時閣議で総辞職します。
午後開かれる衆参両院の本会議で総理大臣の指名選挙が行われ、自民党の菅総裁が第99代の総理大臣に選出される運びです。
その後、菅総裁は総理大臣官邸で直ちに組閣に着手し、16日中に新しい内閣を発足させることにしていて、これまでに閣僚の顔ぶれを固めました。
新しい内閣 顔ぶれは
内閣の要の官房長官には、竹下派の加藤勝信氏が起用されます。
加藤氏は安倍政権で官房副長官を務めていて、菅総裁としては幅広い分野の政策に明るい加藤氏を起用することで、安倍政権の政策を引き続き推進するねらいがあるものとみられます。
▽総務大臣に、二階派の武田良太氏。
▽みずからが重視するデジタル分野の担当に、岸田派でIT担当大臣を務めた平井卓也氏の起用が固まりました。
▽行政改革担当大臣に、麻生派の河野太郎氏
▽法務大臣に、岸田派の上川陽子氏
▽厚生労働大臣に、石破派の田村憲久氏
▽国家公安委員長に、無派閥の小此木八郎氏をあてることにしています。この4人はいずれも過去に同じポストを経験しています。
▽農林水産大臣に、参議院議員で細田派の野上浩太郎氏
▽防衛大臣に、細田派で安倍総理大臣の弟の岸信夫氏
▽復興大臣に、二階派の平沢勝栄氏
▽一億総活躍担当大臣に、石原派の坂本哲志氏を起用します。また、閣僚の枠をこれまでより1人増やして、
▽2025年の大阪・関西万博の担当大臣に、麻生派の井上信治氏を起用します。
▽麻生副総理兼財務大臣
▽茂木外務大臣
▽萩生田文部科学大臣
▽梶山経済産業大臣
▽赤羽国土交通大臣
▽小泉環境大臣
▽西村経済再生担当大臣
▽橋本オリンピック・パラリンピック担当大臣の8人は再任されます。初入閣は5人、再入閣は4人、横滑りが3人となっています。
派閥ごとの内訳は 最多は細田派の5人
新しい内閣の閣僚を自民党の派閥ごとにみてみます。▽細田派が最も多い5人で、
続いて
▽麻生派が3人
▽竹下派が2人
▽岸田派が2人
▽二階派が2人
▽石破派が1人
▽石原派が1人でした。無派閥は3人で、公明党からの入閣はこれまでどおり1人でした。
先の総裁選挙で争った岸田前政務調査会長と石破元幹事長の派閥も含めて、党内に7つあるすべての派閥からの起用となっています。
菅総裁は組閣を終えたあと、皇居での親任式と閣僚の認証式を経て記者会見を行い、初閣議に臨むことにしています。