日本学術会議が関与を否定する中国の「千人計画」に、学者個人で関与していることが判明。日本学術会議はこの実態を無視する気ですか??どうして歯止めをかけないのですか??
日本学術会議の任命問題が、新型コロナウイルス対策を無視した野党によって、国会の中心テーマになりそうだ。話題の中心は任命拒否の説明と、学術会議の在り方。そして、中国との関係だ。
日本学術会議においては、中国の千人計画に協力しているのではないか?という疑念があがっているが、日本学術会議は協力を否定している。だが、元自衛官で星槎大学の非常勤講師の森清勇氏は、日本学術会議の関係者で中国の千人計画に協力している人物を明かした。
破格な待遇で研究者を呼び込む中国の千人計画
中国と日本の学者の関係を語るうえで、「千人計画」がどのようなものかを理解しなくてはいけない。破格の待遇をもって、中国は海外の研究者を招いていると森氏は記す。
近代化を目指す中国は20世紀末までに内外の優秀な人材100人を毎年招致する「百人計画」(通称・海亀政策)を1994年1月に作成。給与、医療保険、手当などのほか、200万元(3000万円前後)の研究費を与えるというもので、2008年3月までに1459人を招致し、中国科学院院士14人、研究所所長クラス85人、国家重点実験室主任51人を輩出した。
(中略)
2012年7月までに外国人学者や研究者204人を含む2263人を招致したと公表し、「相当数の日本人研究者」が含まれているという。
招致者の研究環境や生活費はもとより、配偶者についても招致人材の就職先機関が仕事を手配するか、生活補助金を出し、子女の就学についても志望に応じて関連機関が対応する。
学者や研究者は、一部を除いて、それほど厚遇されていないのが現実だ。それは、日本だけのことではない。しかし中国は、そこに目をつけた。
急速な近代化を成し遂げた中国だが、研究者を一から育てるのではなく、海外の知識を金の力で吸収し、発展の原動力としてきた。
海外の研究者をとりこみ異常な発展を成し遂げた中国。日本は草刈り場でスパイ天国
実際に、2009年からの中国の特許出願件数の推移を見てみれば、その異常な発展ぶりが理解できる。
中国の特許出願件数は、世界全体の5割近くを占めているのが現在の状況だ。(参考) こうした中国の発展に、海外の研究者の協力が少なからず影響しているのは間違いない。
そして、森氏はスパイ防止法のない日本は草刈り場となり、スパイ天国と指摘する。
米メディアの報道として2018年までの「千人計画」への参加者が全世界では7000人を超え、国別で日本は米国、ドイツに並んでトップ3に入っているという。
同誌が千人計画に携わった日本人教授や研究者など14人を特定し、匿名希望も含め11人を取材しているが、もとより氷山の一角でしかない。
野放し状況で草刈り場になっており、まさに「スパイ天国」だ。
驚くことに、「千人計画」への参加者は、2018年までに7000人を超えているという。そして、上表を見てもわかるように、中国の特許急増に対して、日本は緩やかな減少傾向だ。
日本で培われた知識と技術をあっさり中国に移転することは、何としても阻止しなければならない。
中国への知識や技術の移転には、日本学術会議に関する人物も含まれていた。
日本学術会議とはどういう機関なのか?日本学術会議のホームページには以下のように記されている。
日本学術会議は、科学が文化国家の基礎であるという確信の下、行政、産業及び国民生活に科学を反映、浸透させることを目的として、
(中略)
日本学術会議は、我が国の人文・社会科学、生命科学、理学・工学の全分野の約87万人の科学者を内外に代表する機関であり、210人の会員と約2000人の連携会員によって職務が担われています。
引用元 日本学術会議とは
まさに我国の産業と、国民生活を支えるのが日本学術会議の本分なのだ。だが、一部のメンバーが中国の発展に協力していた。
学術会議は中国との関係を否定しているが、研究者個人では関与していた
森氏は、「週刊新潮」(10月22「日号)『学術会議会員もいる! 日本の科学技術を盗む『中国千人計画』をもとに、千人計画に関与している研究者を明かした。そこには学術会議に関係している人物の名前もあった。
再三の依頼に断固無回答であったのはマイクロナノロボットや生物模型ロボットシステムの権威で2011年から3年間、学術会議会員であった名城大学の福田敏男教授。
また、2012年に同会議の特任連携会員となった天文学の権威の梶野敏貴・東大准教授は一度取材を許諾したが直前に「断り」が来たという。
また、東大名誉教授の土井正男教授も千人計画に協力していた。土井氏は新潮の取材に以下のように語っていた。
口を噤む研究者も少なくないなか、“隣国という気安さから新天地を選んだ”と取材に応じてくれたのは、東京大学名誉教授で物理学が専門の土井正男氏(72)だ。
(中略)
「東大は辞めても名誉教授という肩書しかくれませんでしたが、北京の大学は東大時代と同じポストで、待遇も少し多いくらい用意してくれました。普段は学生相手に講義をしなくてもよいし、日本の公的な科学研究費(科研費)にあたる『競争的資金』にもあたりました。私は中国語を書くことができないので、申請書類は准教授が代わりに出してくれました。日本では科研費をどうやって取るのかで皆が汲々としている。そういう意味ではまるで楽園ですね。面倒なことをやらずに学問に没頭できて本当に幸せです」
土井教授は、日本学術会議の連携会員だった人物だ。
日本の研究・学問のトップたる学術会議のメンバーが、堂々と中国への協力を公言しているのだ。しかも、「楽園」だそうだ。
東京新聞は、10月14日に「学術会議が千人計画に協力は「悪質なデマ」…」と報じている。しかし、確かに、日本学術会議として直接千人計画に協力していないかもしれないが、研究者個人を見ると、千人計画に関与していることが解った。このことは森氏も指摘している。(参考)
マスコミも野党も、政権への批判材料として、日本学術会議を擁護しているようだが、いくら擁護しようとも、研究者たちが研究欲を満たすために中国の誘いに乗っていることは隠しようもない事実だ。
日本学術会議は「声明」をもって学問の自由を侵害する一方、中国の科学技術協会と覚書を交わすなどしている。個人で中国に靡いた研究者に対して、強く言える立場を日本学術会議が有していないことは明白だ。
自国の安全保障技術の研究を阻止し、研究者の中国への流出に対して無策な日本学術会議は、一度解体して民営化するか、人事権を政府に委ねるのが妥当だ。菅政権には、日本学術会議の改革断行を願う次第だ。