甚大な被害をもたらした熱海土石流災害!静岡県に落ち度は??監督責任は??
近年、我国では局地的な豪雨に見舞われることが多々ある。そして今回甚大な被害が熱海市で発生した。
大規模な土石流災害が生じた熱海市だが、当初は自然災害だと思われた。だが調査が進むにつれて人災ではないか?との指摘が出始めた。
問題の争点とされているのが、盛り土であり、それを実行した業者についてだ。もちろん、盛り土を行った業者に責任はあるが、行政にも問題がなかったのか十分検討する必要があるはずだ。
今回の土石流で崩落した土の97%が盛り土
甚大な被害を及ぼした熱海市の土石流災害。未だ現地では捜索活動や復旧作業が行われている。そうした中、土石流災害が自然災害ではなく、人災だという指摘が出始めた。その原因は盛り土だ。
そして静岡県の調査で衝撃的な数字が示されている。
静岡県熱海市伊豆山(いずさん)地区の土石流で、県は14日までに、盛り土の総量を7万4000立方メートルと推定した。うち5万4000立方メートルが今回の雨で崩落、土石流(5万5500立方メートル)の97%を占めていたとみている。その結果、崩落せずに現場に残った量を2万立方メートルと試算した。
(中略)
県によると、盛り土の土地は2006年9月に業者が取得。07年3月、業者は県土採取規制条例に基づいて熱海市に盛り土の届け出書(面積1ヘクタール未満、量約3万6300立方メートル)を提出した。
なんと崩落した土砂の97%が盛り土だったいうのだ。盛り土が大半を占めている事実を踏まえれば、自然災害と捉える方が、無理があり、歴とした人災だ。
もちろん盛り土を実施した業者にも責任はある。だが、行政について責任はなかったのか。
静岡県の責任は??条例は定めていたんですよね??
このような大規模な人災が発生した土石流災害だが、業者は盛り土をする為に静岡県の条例に基づいた届け出書を熱海市に提出している。
届け出内容と違う盛り土を実施していたなら問題外だが、その手続き、強いては条例に不備はなかったのか。
静岡県の難波副知事は、記者会見で「違法な盛り土が原因」と見解を示している。
静岡県熱海市伊豆山(いずさん)地区で発生した土石流災害で、難波喬司副知事は13日に記者会見し、土石流の起点周辺にあった盛り土について「違法な盛り土が災害の原因」との見解を示した。盛り土が降雨でダムのような状態になって水がたまり、下部から水が噴き出して一部が崩壊、その後に盛り土の全体が崩れた連鎖崩壊の可能性があるとしている。県は、土石流発生のメカニズム▽盛り土に関する行政の対応が妥当だったか――の2点を検証するため、二つのチームを設置して調べる。
副知事が明確に見解を述べた事実は大きい。
改めて言うが、実施した内容はともかく、業者は県の条例に基づき熱海市に届け出を提出していた。この静岡県が設けている条例には何かしらの届け出内容を担保するような仕組みがなかったのか。
担保する仕組みがなかったなら、何一つ実効性がない条例と言うことになる。仮に実効性を担保している条例なら、これは静岡県や熱海市の不作為だったという大問題になるはずだ。
政治は結果責任だ。このような大規模な人災が発生した以上、条例制定者の静岡県には責任があるはずだ。言い換えれば、静岡県のトップ川勝知事は一体どのように責任を取るつもりなのか。
静岡県は今回の災害について行政責任も含め検証する姿勢を示している。(参考)
事後的の検証で、失われた人命が戻ってくるわけではない。川勝知事は、条例の即時の見直し・改正や県内の盛り土の調査をすべきだ。
新型コロナ対応のように川勝知事に胡坐をかいている時間はない。