専門家がウクライナ情勢の我国メディアの偏向報道に対し、「ロシア軍のウクライナ侵攻はあり得ない」と批判!! → これで大騒ぎしていたら中国や北朝鮮が脅しやすい国だと喜びますよ!!
我国のテレビメディアは国内報道も外国報道も偏りが激しいが、ウクライナ情勢でもやらかしたようだ。
軍事力で脅しをかけるようなロシア政府のやり口は許されないが、だからと言って戦争があるかのように煽るべきではない。また、今回の原因はウクライナ側にもあることは事実なのだ。
これに関して、だ。興味深い記事がJBPRESSに出ていたので、ご紹介しよう。
専門家がウクライナ情勢の我国メディアの偏向報道に対し、「ロシア軍のウクライナ侵攻はあり得ない」と批判!!
伊藤忠商事で石油開発事業を担当し、公益財団法人日本海経済研究所共同研究員を務めている杉浦敏広氏は、1月26日の記事でロシアはウクライナに侵攻しないと主張する。
昨今、日本のテレビはロシア軍が今にでもウクライナに侵攻するかのごとき報道を毎日流しています。
日系各紙も同様です。
テレビには識者や専門家と称する人たちが登場して、「ロシア軍がベラルーシ側から侵攻すれば、首都キエフはあっと言う間に占領されます」とか「ロシア軍が侵攻すれば、ウクライナ軍は半日ももたないでしょう」などと無責任な解説をしています。
では、ロシア軍は本当にウクライナに侵攻して、首都キエフを占領するのでしょうか?
結論から先に書きます。筆者は、ロシア軍のウクライナ侵攻はあり得ないと考えております。ロシア軍がウクライナに軍事侵攻する必要性も必然性も大義名分もありません。
(ロシア軍の侵攻危機を報じるテレビメディア 出典 テレビ朝日)
確かに我国のテレビを見ていると、いまにもロシア軍が大侵攻しかねないような報道だ。ロシア軍兵士のSNS投稿なども見れば、ロシア軍が軍事力をこの地域に展開していることは間違いないが、それで戦争が起こるわけではない。
杉浦氏が指摘するように、ロシア軍がウクライナに軍事侵攻する必要性も必然性も大義名分もないからだ。
ウクライナ問題におけるロシアの政治的意思は「ウクライナのNATO(北大西洋条約機構)加盟阻止」です。
一方、米国の政治的意思は「ロシア軍のウクライナ侵攻阻止」です。
ロシア軍がウクライナに侵攻すれば、米国はウクライナのNATO加盟を認めることになり、ロシアは自国の政治的意思を実現できないことになります。
一方、米国がウクライナのNATO加盟を認めればロシア軍のウクライナ侵攻を正当化することになり、米国は自国の政治的意思を実現できないことになります。
上記より、両国の政治的意思を実現する手段は戦争ではないとの結論に至ります。
これが今でも米露協議が継続しているゆえんであり、筆者は、米露はいつか・どこかで妥協すると予測しています。
これは確かにそうだ!!ロシア側は何十年も主張しているようにNATOの東方拡大を阻止したい。特に、だ。ウクライナのNATO加入は絶対に阻止したい。
もしもロシアがウクライナに侵攻すれば、アメリカ政府は激怒し、直ぐにウクライナをNATOに加盟させるであろう。東欧諸国にアメリカ軍の大部隊が配備されるだろう。
そうなってしまえば、ロシアにとっては最悪の事態だ。あくまで脅しだと見るべきであろう。
一方で、アメリカ政府も、だ。ウクライナ侵攻を避けたいが、ウクライナをNATOに加盟させようとは思っていない。
そうなると杉浦氏が指摘するように、ロシアがウクライナに侵攻せず、アメリカとロシアの妥協が成立する可能性は高いように思える。また、杉浦氏はアメリカとロシアの協議が破綻して喜ぶのは、内政の失敗をごまかし、NATOに加盟できるウクライナのゼレンスキー大統領とまで指摘しているのである。
我国のメディアは脅しや交渉、海外の報道を真に受けすぎなのである。ましてや現地に特派員も取材班もおらず取材せずに、海外の報道をそのまま流しているだけ。ちなみに複数の大商社の幹部の方々も先日の会合で、ロシアの侵攻は絶対にあり得ない、もう少しちゃんと取材して冷静に報道するのが筋だと言っていたので、これが現実なのであろう。こんな状況では、中国や北朝鮮は大喜びだ!!ちょっと軍事力を動かしただけで我国のメディアは震え上がるのである!!こんなに世論操作しやすい国はないであろう。
テレビメディアの猛省を望む。しっかりと自身で取材してから報道しましょう。これ当たり前のことです。