立民・西村幹事長、自民党改憲案に「権力者の権限を強くし、国民の権限、権力を弱くする内容」「日本に(ロシアの)プーチン大統領を作ってはいけない」
偏向というか偏見というか、はたまた曲解というのか、立憲民主党のおかしな解釈が止まらない。
立憲民主党の議員たちは、防衛費増額や反撃能力や9条改正について議論などに「悪乗り」「便乗」「不誠実」と批判を繰り返している。衆院憲法審査会で野党筆頭幹事を務める立憲民主党の奥野総一郎議員は、憲法記念日に都内で開かれた護憲派の集会で、「ロシアよりも許せないのが今の与党」「どさくさ紛れに改憲を試みよう、国民をだまそうとしている」などと主張し、その後「ちょっと言い過ぎた」と謝罪・撤回したことも話題となった。
そして、今後は西村智奈美幹事長が自民党改憲案に対して「権力を持っている人たちの権限を強くし、主権者である国民の権限、権力を弱くする内容だ」「日本に(ロシアの)プーチン大統領を作ってはいけない」と訴えた。
立憲民主党の西村智奈美幹事長は8日、藤沢市民会館などで参院選候補予定者の応援演説に立ち、自民党改憲案を「権力を持っている人たちの権限を強くし、主権者である国民の権限、権力を弱くする内容だ」と批判。「日本に(ロシアの)プーチン大統領を作ってはいけない」と訴えた。
西村氏は「プーチン大統領は自身の権力を増すために憲法を変えて自分の任期を長くした。そのようなことが日本で起きないように参院選で政治の流れを変えなければいけない」と述べた。
改憲=侵略になる発想が理解できない。国防に対して議論されているのに、なぜプーチン大統領に結びつくのだろうか?
新型コロナの初動の際に、政府の対応が遅いとさんざん批判してきたのが立憲民主党を筆頭にした野党だ。なぜ海外に比べ遅かったのか。「国家緊急権」が日本にはなかったからだ。各国は「国家緊急権」のもとロックダウンを行った。だが、日本はできないので、「外出自粛」の呼びかけという形をとった。立憲民主党が訴えた「ゼロコロナ」も「国家緊急権」がなければ出来ようはずもない。
のど元過ぎれば熱さを忘れてしまうのだろうか?
災害や戦争、今回のような新型コロナなど疫病のまん延などの有事の際に国に権限を持たせるという事は世界の常識だ。有事の際に権限を持たせるのが、有事を作り出したプーチンとなぜ同じ扱いになるのだろうか?
改憲をしたとしても「専守防衛」は維持されることをご存じないのか?西村氏の主張は「専守防衛」が消されてからだ。だが、この「専守防衛」も『専守防衛「見直すべき」52% JNN世論調査』によると「専守防衛を見直すべき」という意見が過半数だったようだ。
自民党内でも「専守防衛を維持したままでは対応に限界があるのではないか」という声があがっているようだが、小野寺五典元防衛相は「これについて議論するなら憲法レベルでの議論の場が必要だ」と慎重な考えを示した。
「専守防衛を維持したままでは対応に限界があるのではないか」
提言案を審議した4月26日の自民党総務会では、専守防衛の見直しを求める声が複数上がった。安保調査会長の小野寺五典元防衛相は「これについて議論するなら憲法レベルでの議論の場が必要だ」と慎重な考えを示し、その場を収めた。
専守防衛は憲法9条の規定に基づき、相手から武力攻撃を受けたときに初めて防衛力を行使する受動的な防衛姿勢を指す。その行使の態様や保持する防衛力については「自衛のための必要最小限」とされる。
このように、自民党で議論されてることは、相手が攻撃してきた際の対応についてだ。西村氏が主張するような、日本が他国に侵攻することなど念頭に置いていない。
こういった誤ったメッセージが理解されず、支持率があがらないとなぜ理解できないのだろうか。