松井大阪市長、菅直人氏の質問状提出に「パフォーマンスに付き合う必要はない」「総理大臣までやった人がアポイントもなしで突撃するかね」
立憲民主党の菅直人元首相が16日、大阪市役所で記者会見し、日本維新の会代表の松井一郎大阪市長宛てに「核共有」政策に関する質問状を提出した件について、松井市長は質問状の内容については以前から公の場で述べていると強調しており、「パフォーマンスに付き合う必要はない」と切って捨てた。
日本維新の会代表の松井一郎大阪市長は17日、米国の核兵器を日本に配備し共同運用する「核共有」政策などを巡り、立憲民主党の菅直人元首相から提出された質問状に回答しない考えを示した。「パフォーマンスに付き合う必要はない」と市役所で記者団に語った。
松井氏は、同政策に絡む非核三原則の見直しや憲法改正議論の必要性を以前から公の場で述べており「(質問は)回答済み」と強調。自身の不在時の質問状提出には「総理大臣までやった人がアポイントもなしで突撃するかね」と批判した。
松井市長は産経新聞の見出しに注文。
産経新聞さん、見出しがおかしいですが?カンさんの質問は公に解答済みです。 https://t.co/gY3MF4s2Ly
— 松井一郎(大阪市長) (@gogoichiro) May 17, 2022
質問状の内容については以前にも公の場で述べていて、改めて回答する必要がないという事だろう。
【参考】
維新代表も核共有に言及「非核三原則は昭和の価値観」
維新代表、原発再稼働容認 ウクライナ危機で
維新「非核三原則や“核共有”緊急事態を想定した議論すべき」
また、松井市長は質問状を持参大阪市役所に乗り込んだ菅氏に対して「国政マターの政策を地方自治体である大阪市役所に持ち込まれても職員が迷惑なので、今後は政党にご連絡下さい」とツイッターに投稿した。
カンさん、僕は右とか左とかそんな事を意識した事はありません。政治家である限り、目の前の現実に問題意識を持っているだけです。それと申し訳ありませんが、国政マターの政策を地方自治体である大阪市役所に持ち込まれても職員が迷惑なので、今後は政党にご連絡下さい。 https://t.co/soDJFObLQk
— 松井一郎(大阪市長) (@gogoichiro) May 16, 2022
維新の藤田文武幹事長は、菅氏が維新について「自民党よりも右翼的だ」「維新は『身を切る改革』などの宣伝がうまいが、右翼的部分が国民に伝わっていない」などと主張したことに対して「もう少し勉強されたほうがいいんじゃないか」と述べた。
日本維新の会の藤田文武幹事長は16日の記者会見で、立憲民主党の菅直人元首相が維新への批判を強めていることについて「事実誤認を含めておかしな主張をされており、私たちも大丈夫かなと(思う)。もう少し勉強されたほうがいいんじゃないか」と述べた。
菅氏は16日、大阪市役所で会見し、維新代表の松井一郎市長宛てに「核共有」政策に関する質問状を提出したと説明。そのうえで維新の政策を「自民党よりも右翼的だ」などと批判した。
これに関し、藤田氏は「菅氏が個人で出す質問書にいちいち松井代表名で対応するのはおかしい。近くにいるわれわれ国会議員団の政務調査会にでも聞いてもらったほうがいい」と語り、菅氏のパフォーマンスを揶揄(やゆ)した。
維新の対応としては菅氏のパフォーマンスに乗っからないことは正解だろう。もともと、菅氏が大阪選挙区の特命担当になったこと自体パフォーマンス以外には考え難く、大阪の有権者も「なぜ菅氏?」「逆効果では?」という声も上がっていた。