安保3文書が閣議決定⇒中国「中国への中傷に断固として反対」「中国の脅威を誇張して軍拡の言い訳にしている」
政府は16日、「国家安全保障戦略」など3つの文書を閣議決定し、「反撃能力」の保有が明記された。防衛費については、令和9年度までにGDPの2%を確保する考えを明記。(参考)マスコミは「日本の安全保障政策の大きな転換」「歴史的な改定だ」などと報じた。
先ほど、新しい #国家安全保障戦略 など安保関連3文書が閣議決定されました。#反撃能力 や #能動的サイバー防御、#経済安全保障 など戦後の大きな政策転換に繋がるものです。今後とも政府は、これらの政策や防衛予算の中身など、しっかり国民に説明する責任があります。私たちも努力してまいります。 https://t.co/8qRDkAa86n
— 小野寺 五典 (@itsunori510) December 16, 2022
一方、日本共産党は「「専守防衛」をかなぐりすてる「戦争国家づくり」を許さない」と「安保3文書」閣議決定の撤回を求める姿勢を示した。
「国家安全保障戦略」では、中国の動向について「これまでにない最大の戦略的な挑戦」と記述。
▼「国家安全保障戦略」では、「我が国は戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面している」としたうえで、中国について「我が国と国際社会の深刻な懸念事項であり」、「これまでにない最大の戦略的な挑戦」と記しています。ウクライナ侵攻を続けるロシアについては「中国との戦略的な連携と相まって、安全保障上の強い懸念」としています。
としている。
これに中国が「中国への中傷に断固として反対する」「中国の脅威を誇張して自らの軍拡の言い訳とするたくらみ」と反発した。
中国外務省の汪文斌報道官は16日の記者会見で、日本の新たな安全保障関連3文書について「中国への中傷に断固として反対する」と反発した。中国側として「外交ルートを通じて日本側に厳正な立場を表明している」と説明した。
安保3文書で、軍備増強を進める中国の動向を「これまでにない最大の戦略的な挑戦」と記したことを念頭に、汪氏は「日本側は事実を顧みていない」と批判。「中国は一貫してアジア太平洋と世界の平和と安定の維持に尽力している」と主張した。
また、日本側に対して「アジア近隣国の安保上の懸念を尊重し、軍事、安保分野で言動を慎むよう改めて促す」と求めた。さらに「中国の脅威を誇張することで、自らの軍事力強化と武力拡張の口実を作る企てが目的を達することはない」と非難した。
引用元 中国は反発「中傷に断固反対」
中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報(電子版)は社説で、日本の反撃能力に関して「自衛隊の対外攻撃能力を高める」と警戒をあらわにした。「中国を脅威と見なせば(そうでないのに)本当に脅威となってしまう」と警告。その上で「中国の総合的な実力は今や日本を超えている」と自信も示してみせた。
中国外務省の汪文斌副報道局長は「訳もなく中国の顔に泥を塗ることに断固反対する」と表明。「中国の脅威を誇張して自らの軍拡の言い訳とするたくらみは思い通りにならない」と反発した。
日本のEEZにミサイルを落としたり、尖閣での挑発やロシアと結託して日本1周した中国が何を言おうとも脅威であることは事実。
このような中国の反発について、自民党の佐藤正久外交部会会長は「効いている証左」とツイートした。
【効いている証左、中国に迎撃対応のために負荷をかけさせる事が抑止に繋がる→中国「軍拡の言い訳」 敵基地攻撃能力を警戒―安保3文書改定 】 https://t.co/YbEeXcOKbQ
— 佐藤正久 (@SatoMasahisa) December 16, 2022
防衛力強化に対してこれほど狼狽える意味が解らない。日本は専守防衛の立場を変えていない。反撃能力も中国ロシア北朝鮮などが変な気を起こさない限り、行使されることはない。しかも、中国が本当に「アジア太平洋と世界の平和と安定の維持に尽力している」のなら、気にすることはないはずだ。
だが、強烈な反発を見せるということは、日本の防衛力強化は中国にとって都合の悪いものなのだろう。佐藤氏が述べているように「効いている証左」だ。しかし、これからが本番だ。防衛戦略を立て、戦力を確保し実行に移さなくてはいけない。問題となっている「財源」についても決着をつけなくてはいけない。