共産・志位委員長「泉氏の発言が変わらないなら独自に戦っていく」と圧力
立憲民主党の泉健太代表が共産党との選挙協力を否定したことに対し、共産党の志位和夫委員長が「泉氏の発言が変わらないなら独自に戦っていく」と圧力をかけた。
共産党は22日の常任幹部会で小選挙区で独自候補を積極擁立する方針を決めたという。これにより小選挙区において立憲民主党と共産党の競合が各選挙区で発生する可能性が高まったが、結局は野党がバラバラで戦っても自民党を利するだけということを悟らせたいのが目的らしい。
立憲民主党と共産党が次期衆院選の戦略でぶつかっている。
立民の泉健太代表が選挙協力を全否定すると、共産は「意趣返し」のように立民との競合を辞さず積極擁立する方針を打ち出した。衆院選を巡っては自民、公明両党の与党も揺れているが、野党側にも深刻な亀裂が入っている。
泉氏は26日の記者会見で「とにかく他の党に頼るなということだ」と述べ、衆院選は自力で戦うと宣言した。共産との選挙協力について、15日のBS番組で「やらない」と明言。17日には立民を支持する連合の芳野友子会長にもこうした方針を伝えた。
中略
共産は泉氏発言に猛反発し、22日の常任幹部会で小選挙区で独自候補を積極擁立する方針を決めた。立民現職がいる選挙区にも対抗馬を立てる構え。志位和夫委員長は25日の会見で「泉氏の発言が変わらないなら独自に戦っていく」と「圧力」をかけた。党首間の信頼関係は急速に低下する。
一方で共産は「野党共闘」再構築も目指し、立民との関係修復も望む。共産幹部は「まずは泉氏に軌道修正を図ってもらう」と述べた。
次期衆院選を巡り、日本維新の会は野党第1党を狙い、原則全ての小選挙区に候補を立てる方針。国民民主党も「積極擁立」を掲げる。野党間の調整がなければ候補が乱立し、自民を利する結果になりかねない。
だがそれも無理はない。先の統一地方選では共産党の結果について「統一地方選で共産党は大敗を喫した」「統一地方選で空白県増」「統一地方選「ひとり負け」の共産党」「退潮続く 統一地方選で135議席減」と、惨憺たる結果が報じられた。単独で戦うことの危機感はどの野党よりも強いはずだ。だから覚悟して開き直りきれず、「独自で戦っていく」を「泉氏は発言を軌道修正しないと、我々は独自に戦っていく方針を取るがそれでもいいのか?」と圧力に使用したのだろう。
野党第一党を目指す日本維新の会はもちろんだが、国民民主党も独自候補を優先する方針を今のところ打ち出しているので、このままいけば次の衆院選は野党各党がそれぞれ候補者を擁立させて面白いかもしれない。自公も一枚岩ではなくなったことが明らかになったので、この際、全政党のガチンコ選挙をやって欲しい。政策を訴えるうえではそれが一番健全な姿だと思う。
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