西村大臣「日本は世界第三位の地熱資源国です。ベースロード電源となる地熱発電の導入拡大を進めます」
西村康稔経済産業大臣の15日のツイート。
NEDOは「超臨界地熱」について今年度中に有望な掘削地点を選定する予定です。従来の地熱発電より深い地下3-5km・約500度の高温高圧の超臨界水を活用し、大規模発電を実現する研究開発を進めています。日本は世界第三位の地熱資源国です。ベースロード電源となる地熱発電の導入拡大を進めます。 https://t.co/n3ZTFYv0zb pic.twitter.com/u9HL8f3r7G
— 西村やすとし NISHIMURA Yasutoshi (@nishy03) June 15, 2023
西村大臣は、4月30日にアイスランドを訪問している。アイスランドは電力の約20%を地熱で賄っている地熱エネルギー先進国だ。また、一般家庭の暖房の約90%は地熱エネルギーで賄われているそうだ。
西村大臣は各施設を訪問し、取組や今後の方針等について説明を受けるとともに、意見交換を行い、トールダルソン環境・エネルギー・気候大臣とも意見交換を行い、共同声明に署名した。
1.アイスランド
(1)ヘトリスヘイジ地熱発電所及びオルカのCCSプラント等の視察(4月30日)
カーボンニュートラルに向けた先進的な取組施設であるヘトリスヘイジ地熱発電所及びオルカのCCSプラント等を訪問し、施設を運営する各社のこれまでの取組や今後の方針等について説明を受けるとともに、日本における今後のCCS及び地熱協力の可能性等について意見交換を行いました。(2)トールダルソン環境・エネルギー・気候大臣との会談(4月30日)
エネルギーの安全保障、グリーントランスフォーメーション実現に向けた協力等について意見交換をし、二国間経済の連携強化について確認しました。また、地熱に関する協力促進に向けて共同声明に署名しました。
西村大臣はアイスランド訪問からさっそく地熱エネルギー活用に動いた。太陽光や風力など、自然エネルギーは安定しないためベースロード電源には不向きであったが、その中でも地熱は安定している。太陽光発電や風力発電の開発よりも、地熱エネルギーを進めないのはなぜだろうという声は以前からあがっていた。しかし、持続可能なエネルギーであることや、安定した発電を可能、環境負荷が少ない、高温蒸気・熱水の再利用が可能などのメリットの一方で、デメリットとして、建設場所が国立公園や温泉地付近と重なるため影響が懸念、発電効率が低い、開発リスクの高さ、高額な建設コストが指摘されている。(参考)
しかし、やはりベースロードとして活用できるのは、資源に乏しい我が国にとっては大きい。発電効率の低さや建設コストについては技術が進めばある程度カバーできるはず。そして、技術が進めば他国へ輸出もできる。また、建設場所については地元関係者としっかり調整を行い地元の理解を得ることが必要だ。なにより、山林をはげ山にしてパネルを敷き詰め、災害のたびに心配される太陽光よりも環境面ではるかに優れている。
宝の持ち腐れとならないよう、数々の課題を乗り越え、一層の開発や建設に期待したい。
地熱エネルギーについて↓↓↓
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