松野官房長官が八重山地域を訪問。中山市長「避難シェルターの整備」糸数町長「新たな港湾整備」をそれぞれ要望
松野博一官房長官は沖縄県の石垣市と与那国町を訪問し、中山義隆石垣市長、糸数健一与那国町長とそれぞれ面談し、有事の際の住民の安全確保について話し合った。
中山市長は避難シェルターの整備を要望、糸数町長は新たな港湾を島南部に整備することを、それぞれ松野官房長官に要請した。
玉城デニー沖縄県知事とは違い、八重山地域の自治体は相当危機感を持っている。
面談で松野長官は「日本を取り巻く安全保障環境が複雑化、不安定化しているなかで、国民保護が大きな課題」と、離島住民の避難手段確保の重要性を強調した。さらに「住民と観光客を合わせ、計6万人を島外に避難させるが、全員が避難するまでにタイムラグが生じる。数日から10日はかかる」との認識を示した。
中山市長は「離島住民の避難は空路と海路以外にない」と、空港の滑走路延長や、港湾機能の強化などインフラ整備を強く求めた。また、「市職員や医療従事者、インフラ事業者などが最後になる」として、関係者用の避難シェルターの設置などを求める要請書を手渡した。
要請書は、石垣空港の2000㍍滑走路では、大型機の頻回の離発着を考えると十分な体制とはいえないとし、住民の避難完了まで生命、身体を守るシェルター整備に関する支援を求めた。
松野長官は「避難施設の日常使用も検討すべき。維持管理もある。市と連携しアイディアを出したい」と応じた。
面談の後、石垣港新港クルーズ岸壁を視察した。
昨日、松野官房長官が石垣市を視察。
石垣市からは、優先として、有事の際に住民避難業務にあたる市職員や警察、消防等、最後まで残った人員が避難できる規模のシェルターの設置をお願いし、さらに避難の拠点となる空港、港湾の早期の機能強化を要請しました。https://t.co/Lq6zWSEBI4— 中山よしたか(石垣市長) (@yoshitaka_ISG) July 23, 2023
松野氏は23日、与那国町役場で糸数健一町長と会談し、「離島では避難の困難性という問題がある。地域の皆さんと緊密に連携を取りながら(検討を)進めていきたい」と述べた。
中略
与那国空港の滑走路は2000メートルで、大型の航空機が離着陸できない。島北部にある祖納(そない)港は冬季になると海が荒れ、利用が困難になる。糸数氏は、同空港の滑走路の2500メートルへの延長と、年間を通じて利用できる新たな港湾を島南部に整備することを松野氏に要望した。
県を飛び越えての要望。いかに県と地元自治体が認識の共有ができていないことが解る。石垣市長のツイートには「本来は県知事が要請すべき」「県知事とチェンジ」というコメントがあった。もっとも、今の玉城知事を交えたら話がややこしくなるので、八重山地域の自治体が国に直接要請するのは正解かもしれない。
ネットの反応
台風の暴風雨や線状降水帯など自然災害の危険から逃れる時にも 利用できるようにするべきです。