TBSの報道特集、東電の説明を切り取り「処理途上水」を「処理水」として報道⇒ファクトチェックセンター「誤りと判定」
TBSの報道特集が「処理途上水」を「処理水」として報じたそうだ。
「ALPS処理水」の定義は「トリチウム以外の放射性物質を安全基準を満たすまで浄化した水」です。基準を上回っている貯水は「処理途上水」と呼ばれるもので、海水で希釈して放出される「処理水」とは異なります。『報道特集』も『サンモニ』もこの「処理途上水」を「処理水」と呼ぶデマを流したのです https://t.co/Hr6u9re1iz
— 藤原かずえ (@kazue_fgeewara) September 5, 2023
一度目のALPS処理で放射性物質が規制基準値を上回っているものを「処理途上水」。「処理途上水」を更にALPS処理をして基準を下回ったことを確認したのが「処理水」だ。
当然放出されるのは「処理水」だ。ところが、報道特集では東電の説明を切り取り「ALPSを通してもストロンチウムを含む放射性物質の約6割が除去されず海に放出される」と主張したという。
日本ファクトチェックセンターが検証したところ、報道特集の報道は「東京電力が説明した動画コメントの一部だけを切り取っている。よって誤りと判定する」と判定した。
「ALPSを通してもストロンチウムを含む放射性物質の約6割が除去されず海に放出される」という言説が拡散しましたが、誤りです。ALPS処理したものの基準値を上回っている場合、二次処理をして基準を下回った処理水のみを放出します。 https://t.co/A4TtlKPFec
— 日本ファクトチェックセンター(JFC) (@fact_check_jp) September 4, 2023
日本ファクトチェックセンター(JFC)は、投稿が引用しているTBS「報道特集」を確認した。処理水について「浄化処理に使うのはALPS。セシウムやストロンチウムなど、トリチウム以外、ほとんどの放射性物質を取り除ける」と説明した上で「課題もある」と、東京電力リスクコミュニケーター高橋邦明氏へのインタビューを取り上げている。
まず、番組のナレーションで「実はタンク内の処理水は一度はALPSで浄化処理をしたものの、7割近くはトリチウム以外の放射性物質も取り切れておらず、排出基準値を上回っている」と説明があった後、高橋氏の発言に続く。
「134万トンくらいの水を保管していますが、そのうちの66%くらいは基準を上回る水になっているのは事実です」
拡散した情報は、この部分をもとに「ALPSを通してもストロンチウムを含む放射性物質の約6割が除去されず海に放出される」と主張しているようだ。しかし、高橋氏の発言には続きがある。タンク内で基準を上回っている処理水への再処理について問われ、高橋氏はこう説明している。
「ALPSの設備につきましては基準以下に取り除けるという性能があることは確認しています。今、基準を上回っているものも、再処理すれば基準以下にすることはできる」
一度は処理をしたものの、放射性物質を基準値以下に下げられなかった処理水の再処理は、計画の一部に入っている(経産省資料)。拡散した情報のように、基準値以上のままで海洋放出されるわけではない。
また、処理水はトリチウムについても安全基準を十分に満たすよう海水で100倍以上に希釈してから海洋放出する計画になっている(経済産業省)。
拡散した言説は、処理水についての説明の一部を切り取っている。
なお、これまでの各機関による海域モニタリング結果は包括的海域モニタリング閲覧システムから確認できる。
判定
ALPSで浄化処理したものの放射性物質が規制基準値を上回っている処理水については、ALPSなどで二次処理をして基準を下回ったことを確認して放出する。拡散した言説は東京電力が説明した動画コメントの一部だけを切り取っている。よって誤りと判定する。引用元 「ALPSを通してもストロンチウムを含む放射性物質の約6割が除去されず海に放出される」は誤り【ファクトチェック】
ネットの反応
世の中いろんな間違った情報が拡散され
真面目に取り組んでいる人たちへの攻撃に利用されています
JFCさんのファクトチェックが正しい情報を選択するのに役立っています
ぼろがでるかと思ったが、やりおる
これ許してはならないと思う。
テレビ局は潰せないでしょうけど嘘番組と嘘つき達は法に則って排除できるんじゃ?