中国、処理水監視に参加要求⇒松野官房長官「IAEAが選定」「中国にも具体的データや数字を含め説明している」
在日中国大使館は18日、福島第一原発の処理水海洋放出の分析・比較検査への参加に招かれていないと表明し、「(日本の)隣国が参加する長期的に有効な国際監視体制を早急に確立すべきだ」と訴えた。すると、松野官房長官は「IAEAが選定する」と述べたうえで「中国にも具体的データや数字を含め説明している」と反論した。
東京電力福島第1原発の処理水放出を巡り、在日中国大使館は19日、海域監視への参加を求める報道官名のコメントをホームページに掲載した。
これに対し、松野博一官房長官は記者会見で「モニタリングの比較・評価に参加する国や機関は国際原子力機関(IAEA)が選定する」と述べた。
コメントは「中国側が分析・検査に招かれていない」と指摘。その上で「(日本の)隣国が参加する長期的に有効な国際監視体制を早急に確立すべきだ」と訴えた。松野氏は「中国にも具体的データや数字を含め説明している」と反論した。
海洋放出についての安全性を評価するための調査団には中国の専門家が加わっていた。2021年メンバーを編成する際に、中国側がIAEAに中国など関係国をメンバーに入れるよう提案していた。なぜ今回も同じ手順を踏もうとしないのだろうか。
そもそも中国はIAEAの監視について、「加盟国の十分な討論を経ておらず、国際性と独立性に欠ける」と批判し「いかなる監視をしても海洋放出の認可にはならない」とIAEAの方針を否定していた。
中国外務省の毛寧副報道局長は12日の記者会見で、東京電力福島第1原発から海洋放出された処理水に関する国際原子力機関(IAEA)の監視について、「加盟国の十分な討論を経ておらず、国際性と独立性に欠ける」と批判した。
その上で「いかなる監視をしても海洋放出の認可にはならない」として「世界への核汚染リスクの転嫁」を直ちに停止するよう求めた。
しかも、今回中国は「核汚染水の分析・比較検査への参加に招かれていない」と表明した。放出するのは処理水。「核汚染水」などと表現しているから招かれないのでは?IAEAの方針に理解を示さず、また科学を理解できないなら招かれるはずもない。