高市科学技術相、処理水放出について「幅広い支持を得ていると感じた」。中国への反論「急遽入れた」
IAEA総会で中国の批判に毅然と反論した高市早苗科学技術相が福島第一原発の処理水放出について「幅広い支持を得ていると感じた」と手応えを感じたそうだ。
高市氏は同日、米国とフランスの原子力当局トップと相次いで会談。その場で「理解と支持を確認することができた」という。
総会の一般討論演説では、ブルガリアの代表が処理水放出に関して「日本のIAEAに対する協力姿勢と透明性を評価する」と言及。デンマークとチェコもIAEAが独立した立場から監視していることを強調し、支持の姿勢を明確にした。
高市氏は中国の批判に対し「IAEAに加盟しながら事実に基づかない発信や、突出した輸入規制をとっているのは中国のみだ」「IAEAに加盟しながら事実に基づかない発信や、突出した輸入規制をとっているのは中国のみだ」と反論した。さらに「IAEAの継続的な関与の下、最後の一滴の海洋放出が終わるまで、安全性を確保し続ける」と、最後まで責任を持って管理すると明言した。これまでの日本の各国に対する丁寧な説明に重ねて、この姿勢が各国の評価につながったのだろう。もちろん日本国内でも多くの支持を得た。
見事な反論だったが、発言は練りに練ったものではなく、急遽入れたそうだ。
一方、演説を終えた高市科学技術相は「急きょ入れました、反論。ここ(IAEA総会)で言うか~。国連で言わはれへんかったのにね。最初から中国に対する反論は想定せずにきたので、バタバタでした」と話した。
これにはネット上に「機転が利くのが高市氏の良い所」「これ高市大臣じゃなかったらどうなっていただろうか?」「さすが」といったコメントが投稿されていた。
IAEA総会は29日まで行われる。今の時点で日本の誠意が中国を除く各国に伝わったようで、非常に意義があったと思う。