【海上ブイ】フィリピンは撤去も日本はそのまま。外務省「違反していると考えているが、、、、慎重な検討が必要だ」
中国が尖閣諸島周辺の日本のEEZに無許可で海上ブイを設置した問題で、日本政府とフィリピン政府の対応の違いが話題となっている。
フィリピンはフェルディナンド・マルコス大統領が指示を出し、沿岸警備隊が撤去。一方、日本政府はブイを放置したまま。
海上保安庁は「根本的な法律に違反しているのかは外務省に聞いてほしい。条約上違反があり、仮に撤去しなければならない話でも、どのような手段をとりうるのかは議論になる」と語り、外務省担当者は「国連海洋法条約に違反していると考えているが、撤去や没収などがどこまで認められているかは海洋法条約上に規定がなく、慎重な検討が必要だと考えている」との見解を示したという。(参考)
物事に慎重に当たることは悪くないが、あまりに消極的すぎるから中国のような国が増長する。外務省は垂秀夫大使が中国で孤軍奮闘しているのを知っているはずだ。なぜ大使を支えようとしないのか。本当に情けない。
撤去しないということは中国に既成事実を与えるだけだ。自民党の山田宏参院議員は次のように指摘。
自民党の山田宏参院議員は「フィリピンは撤去したのに、できない理由が分からない。ないがしろにすれば〝サラミ戦術〟で徐々に既成事実を積み重ねられる。国際法をバックに主権を発動させて撤去しなければマイナスになるだけだ。少なくとも期限を設け、『それまでに動かさなければ撤去する』などと主張すべきではないか」と語る。
引用元 日本EEZ内の「中国海上ブイ」不可解放置 フィリピンと対照的、国連の条約違反もなぜ撤去しない 習政権は既成事実つくる狙いか
その通りだ。
中国の海上ブイを日本の判断で撤去することの是非については、拓殖大学海外事情研究所の川上高司教授は次のように指摘。
中国側の狙いについて、拓殖大学海外事情研究所の川上高司教授は「いよいよ尖閣、台湾有事に向けた一歩を踏み出してきたとの印象を受ける。習主席は最近、『沖縄』や『琉球』に言及していることとも関連し、戦略的に打っている〝ジャブ〟だと思う。日本の対応について米国が助言しているのかを含めて出方を知りたいとの思惑もあるかもしれない」と分析する。
中略
前出の川上氏は「強制撤去に向かうか、日本も同様のブイを浮かべるのか、もしくは尖閣に地震計を置くかなど具体的行動をとらないと危ない。国際法には撤去に関する文言がないというが、『撤去してはいけない』との文言もない。フィリピンの行動も材料にして、『国際法上抵触せず、フィリピンも実施した通り撤去する』と主張すべきだ。国としての意志や実行力を試されているのかもしれない」と指摘した。
引用元 日本EEZ内の「中国海上ブイ」不可解放置 フィリピンと対照的、国連の条約違反もなぜ撤去しない 習政権は既成事実つくる狙いか
これもまたその通り。中国の横暴に毅然と立ち向かう姿勢こそ今は必要なのだ。主権問題でいちいち相手の顔色をうかがっていたら相手に舐められるだけだ。