米軍が日本産ホタテなど購入へ長期契約。中国に依存しない新たな流通ルートの確保を支援。米大使明かす
中国が禁輸している日本産水産物について、米軍がホタテなどを買い取り中国に依存しない新たな流通ルートの確保を支援する考えを明かした。
米軍が買い取る量は、中国に輸出するすべてではないものの、これは生産者にとってありがたい話だ。
エマニュエル駐日米大使は３０日、ロイターとのインタビューで、東京電力第１原発の処理水放出を理由とした中国による日本産水産物の全面禁輸を受け、米軍が日本の水産業者と長期契約し、ホタテなどを買い取ると明らかにした。中国に依存しない新たな流通ルートの確保を支援する考え。
購入した水産物は、米軍基地内の売店や飲食店で米兵向けに販売するほか、米艦乗員の食事に使用する。エマニュエル氏は、日米で連携して「中国の経済的威圧に対抗していく」と述べた。
中略
エマニュエル氏は「米軍が中国市場に取って代わることができるとの幻想は抱いていない」とする一方、「中国の経済的威圧から脱する最善の方法は、標的となった国家を結束して支援することだ。結束して対抗すれば、中国は最終的には退却を迫られる」と述べた。
ＬＧＢＴを巡っては散々非難を受けたエマニュエル大使だが、処理水放出を巡る発言については日本に寄り添ってもので、日本国民からは高評価を得ている。
中国のデマが悪質で禁輸措置が卑劣なものとはいえ、これも風評被害に類するものと考えるので、政府は風評対策の一環として、各国に協力を求め、やがては中国に輸出するすべての量を他国で消費してもらえるよう働きかけるべきだ。
やがて中国が禁輸を解除しても「売るものがありません」となれば痛快な話だ。