柏崎刈羽原発、運転禁止命令が解除。稼働時期は早くても来春以降になる見通しだが、残るは地元同意
東京電力柏崎刈羽原発の運転禁止命令が解除された。2年8ヶ月ぶりに再開に向けて動き出す。
テロ対策不備で事実上の運転禁止命令が出ている東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)について、原子力規制委員会は27日、追加検査で指摘した改善項目の是正が図られたとして命令を解除した。原発を動かす事業者としての適格性も認められると判断した。再稼働に向けてのハードルは地元同意を残すのみとなったが、稼働時期は早くても来春以降になる見通し。
(出典 柏崎市)
柏崎刈羽原発については、東電が「総敷地面積は420万m2で、東京ドーム約90個分に相当します。 柏崎市側に1~4号機、刈羽村側に5~7号機、合計7つの発電設備が設置されており、総出力は821万2千kWで1つの発電所としては世界最大級です」と説明していて(参考)、まさに首都圏の電力を支える原発だ。
後は地元の了承を得られるかだが、報道によると「東電は約2年8カ月ぶりに再稼働に向けた手続きが進められるようになった。しかし新潟県などの地元同意が得られる見通しは立っていない」ということらしい(参考)。新潟県さえ了解してくれれば再稼働となるのだが、地元同意が難航しそうだ。
気になるのは電気料金だが、「電気代が安くなることが期待される」という意見もあれば、「当面はあまり下がることはない」という意見もある。しかし、再稼働となれば電力逼迫は避けられるはずだ。産業界にとってこれは大きい。電気料金も値下げされれば、夏場にクーラーを我慢しなくてもすむ。