政府、能登半島地震を地域を特定しない激甚災害「本激」に指定決定
政府は能登半島地震について激甚災害「本激」に指定することを決めた。「本激」は地域を特定せず、災害そのものを指定するため、被災したすべての自治体が対象となる。
政府は11日の持ち回り閣議で、能登半島地震について、地域を限定しない激甚災害「本激」に指定することを決定した。これにより、被災した全ての自治体を対象として復旧事業における国の補助率が引き上げられる。
岸田首相は8日の非常災害対策本部の会議で、「被害状況調査の結果、公共土木、農地等の災害復旧事業の補助率のかさ上げ、中小企業の災害関係保証の特例等について、地域を限定しない激甚災害『本激』の指定の基準を超過する見込みが立った」として、激甚災害指定の閣議決定に向けた手続きを進めるよう指示していた。
今回の地震を、地域を限定しない激甚災害、「本激」に指定します。
公共土木・農地等の災害復旧事業の補助率かさ上げ、中小企業の災害関係保証の特例等、金銭面での支援を迅速にお届けできるよう、関係政令の閣議決定手続を急がせています。— 岸田文雄 (@kishida230) January 8, 2024
馳浩石川県知事は「迅速な対応に感謝申し上げます」とコメント。
昨日の「特定非常災害」の指定に続き、岸田総理から「激甚災害(本激)」の指定を表明いただきました。迅速な対応に感謝申し上げます。
●自治体や被災者への手厚い財政支援が得られる「激甚災害」の指定
●被災者の様々な行政手続きの簡素化・特例措置が図られる「特定非常災害」の指定… https://t.co/XMFJ6e2pMX— はせ浩(馳浩)石川県知事 (@hase3655) January 8, 2024
ネット上の意見を見ていると、激甚災害の指定の遅れで人命救助等が進んでいないなどと思っている方が多々見られるが、激甚災害制度について、内閣府防災局は次に様に説明している。
激甚災害制度は、地方財政の負担を緩和し、又は被災者に対する特別の助成を行うことが特に必要と認められる災害が発生した場合に、当該災害を激甚災害として指定し、併せて当該災害に対して適用すべき災害復旧事業等にかかる国庫補助の特別措置等を指定するものである。
公共インフラや農地、森林などといった災害復旧事業等に関する特別の財政援助や、被災者に対する助成を行うのに国が援助をすることを言う。激甚災害に指定されたから救助が本格化するという話ではない。
また、指定が遅いという声もあるが、次のような流れがあることを理解しておかなくてはいけない。
東日本大震災が、発災の翌日に激甚災害に指定されたことが頭にある方が多いようだが、本来はこういった経緯を踏む。
ネットの反応
この対応は支持します。