泉代表、「教育無償化」「トリガー条項凍結解除」など特定の政策で他の党と連携する「ミッション型内閣」の実現を訴える⇒外交・安全保障・憲法は棚上げ?
立憲民主党の泉健太代表は、4日に開かれた党大会で、「次の総選挙で政権交代を必ず実現しようではないか」と呼びかけた。
泉代表は、特定の政策で他の党と連携する「ミッション型内閣」の実現も訴えた。
泉氏はあいさつの中で、自民党の派閥の政治資金問題を批判し「自民党の体質そのものであり、こういった体質を絶対に許してはいけない。金権政治を抱えている自民党を国家権力からたたき出す必要がある。次の総選挙で政権交代を必ず実現しようではないか」と呼びかけた。
その上で泉氏は、次の総選挙で自民の議席を上回り第一党になる目標を掲げ、立憲民主党が単独過半数を取れなくても、「防衛増税の撤回」や「教育無償化」「ガソリン税のトリガー条項凍結解除」など特定の政策で他の党と連携する「ミッション型内閣」の実現を訴えた。
これについて、時事通信が辛口の記事を配信。
自民党派閥の政治資金規正法違反事件を受け、政権交代を狙う姿勢を鮮明にした。泉健太代表は自公政権に代わる「受け皿」として、特定の政策実現で野党が集う「ミッション型内閣」構想を訴えたが、賛同の声は広がっていない。
「次の総選挙で必ず自民党政権を終わらせる。その覚悟、決意を各党が持っているのか問われるのではないか」。泉氏は党大会で、日本維新の会や国民民主党などに対し、「ミッション型内閣」への支持を呼び掛けた。
泉氏は昨年末、企業・団体献金禁止などの政治改革や教育無償化といった課題ごとに立民を中心に連立政権を組む構想を提唱。野党内で主張に違いがある外交や安全保障、憲法といった政策を棚上げすることで、維新や国民などと連携を進める狙いがある。
しかし、野党各党の理解は得られていない。維新の馬場伸幸代表は1日の記者会見で「今の立民と国家のかじ取りを一緒にできるかと言われればできない」と明言。国民の玉木雄一郎代表も記者団に「国家の基本政策でまとまらなければ、政権は崩壊する」と冷ややかだ。
次期衆院選の連携で合意した共産党との候補者調整も進んでいない。共産は政策合意などが前提との立場を崩していないためだ。
構想には立民内からも厳しい声が上がる。閣僚経験者は「党内議論がない。思いつきだ」と批判。党大会で採択した2024年度活動計画には盛り込まれなかった。
泉代表が号令を出しても他党がついてこない状況だ。
「防衛増税の撤回」「教育無償化」「ガソリン税のトリガー条項凍結解除」を挙げているが、最も重要な外交・安全保障・憲法について棚上げしてまともな政権が誕生するわけがない。国民もその点はとっくに見抜いている。
また、時事通信の記事には「立民ベテランは「今の執行部は駄目だ。好機なのに政権交代を実現できる状況になっていない」と不満を漏らした」ともあったが、自民の足元をすくうことばかり考えて、自分の足元を見ていないから好機を生かせないのだ。