奈良県議会、新年度予算案を否決。メガソーラー巡り議会反発。山下知事「メガソーラー以外で有効活用する案があったら教えてください」
奈良県の新年度当初予算案が、19日の県議会特別委員会で否決された。
昨年5月に就任した奈良県の山下真知事が初めて編成した新年度当初予算案が、19日の県議会特別委員会で否決された。同県五條市で計画する防災拠点の整備で、太陽光発送電施設(メガソーラー)の建設に向けた費用を計上したことに、最大会派の自民党などが反発したためだ。
山下知事は昨年4月の知事選で、日本維新の会公認で初当選した。選挙戦では、前知事が計画した五條市での防災拠点整備の見直しを掲げ、当選後に2000メートル級の滑走路の建設を撤回。今年1月、非常用電源を確保するためのメガソーラー(約25ヘクタール)やヘリポートを建設する計画を発表した。
しかし、メガソーラーは災害時に破損して使えなくなるなどのトラブルが起きていることを理由に、地元住民らが反発。山下知事は2月に住民説明会を開き、「滑走路よりも有効に活用できる」と理解を求めたが、反対の声は収まらなかった。
こんなやりとりも
(金山県議)「なんでメガソーラーにこだわるのか私はいまいちわかっていないんですけれども」
(出典 奈良県)(山下知事)「この土地をメガソーラー以外で有効活用する案があったら教えてください、逆に。対案もないままメガソーラーあかんメガソーラーあかんと言われてもですね、私としたら反対のための反対かなと思わざるをえないんですよ」
(出典 山下知事公式ホームページ)引用元 県議「なんでメガソーラーにこだわるのか」知事「対案ないままメガソーラーあかんと言われても」奈良県議会で対立…知事の予算案を否決
山下知事は対案を求めているが、その前に、なぜメガソーラー整備となったか、地元住民に説明を尽くしたのだろうか?県議が「なんでメガソーラーにこだわるのか私はいまいちわかっていない」と述べるように、議会内でも理解していない人がいるようなので、地元住民はほとんど理解していないだろうと考える。
山下知事は、2000メートル級の滑走路建設の再検討を掲げて当選したので、撤回するまではいいとしても、それをメガソーラー事業に変更するにはしっかりした理由を説明しないと理解は得られないだろう。ましてや全国各地のメガソーラーが問題視されている中、議会と地元の反発は当然と考える。