情報流出受け、政府がLINEヤフーに管理体制の改善を勧告
通信アプリ「LINE(ライン)」の利用者や取引先などに関する情報が外部に流出した問題で、政府の個人情報保護委員会はLINEヤフーに管理体制の改善を勧告した。
政府の個人情報保護委員会は28日、通信アプリLINEの個人情報流出問題で、アプリを運営するLINEヤフーにはデータの取り扱いの安全管理に不備があると認定し、体制の改善を勧告した。再発防止策の実施状況をまとめた初回報告を4月26日までに提出するよう求めた。
LINEヤフーは昨年11月、利用者や取引先などに関する情報が外部に流出した可能性があると発表した。システム運用業務の委託先で、主要株主の韓国IT大手ネイバーに対する不正アクセスが発端だった。個人情報保護委は今回、流出は最大で計約52万件に上ると認定した。
出沢剛社長は「ユーザーの皆さまに大変な迷惑をかけた」と謝罪した。
LINEの情報流出については、2月に「通信アプリ「LINE(ライン)」の利用者や取引先などに関する最大44万件の情報が外部に流出した可能性がある問題で、LINEヤフーは14日、新たに最大で約7万9000件が流出した可能性があると発表した。今回は大半が同社の従業員に関する情報で、別のルートで約5万7000件が流出した可能性があることも判明した。」と報じられていた(参考)。
同じ問題を繰り返すことを受け、ネット上では「LINEに替わるアプリを政府の主導で開発する方がいいのでは」などと言った指摘があがってきている。確かにその通り。LINEヤフーへの管理改善勧告は当然だが、それはそれで、純国産の代替えアプリを開発できるよう、国が支援することを検討すべきと考える。
同じ問題を繰り返されては、ユーザーの不信感は増すばかり。「LINEヤフーは反省していない」との苦情の一方で「わざとやっているのでは?」といった意見もあがっている。LINEのようなアプリはすでに多くの国民の生活に溶け込んで、政府機関や自治体や企業ですら重宝している。なくてはならない存在と言っていいだろう。だとしたら、国民が安心して利用できるよう国は対応すべきだろう。