衆院3補選いずれも過去最低の投票率。2021年と比較して与党出馬なしの東京15区18.03%減、長崎3区20.48%減
28日に投開票が行われた衆院3補選だが、3選挙区とも過去最低の投票率だったという。
28日投開票の衆院3補選の投票率は、東京15区、島根1区、長崎3区いずれも過去最低となった。自民党派閥の裏金事件が発覚して初めての国政選挙だったが、自民が2選挙区で候補擁立を見送ったことも影響したとみられる。
東京15区の投票率は40・70%で、これまで最低だった2017年の55・59%を下回った。
島根1区の投票率は54・62%で、14年の57・94%を下回り過去最低を更新した。
長崎3区の投票率は35・45%で、最低だった14年の51・58%を大幅に下回った。
それぞれ過去最低の年と比較すると、東京15区は14.89%減、島根1区は3.32%減、長崎3区は16.13%減だ。
2021年の衆院選の投票率は、東京15区58.73%、島根1区61.23%、長崎3区55.93%だった。
2021年と比較して、島根1区は自民党候補が出馬したため6.61%減少となっているが、与党が出馬しなかった東京15区は18.03%減、長崎3区は20.48%減となっている。
与党が出馬しなかった選挙区の下回り方がすさまじい。総選挙ではないとはいえ、あまりにひどい数字だ。
ネット上では投票に行かなかった人々に対して「政治に無関心」などと非難する声があがっているが、政治離れというよりは、与党が出馬しなかったため、投票先がなかったと見るべきだろう。この責任は、有権者の選択を奪った与党にあると考える。
半数以上の人が投票しなかった状況を重く受け止めなければならない。4割や3割の投票率で民意が示されたと言えるのだろうか。与党は、たとえ負けるとわかっていても、逆風を恐れずに候補者を擁立すべきだったのではないだろうか。