
小泉農相の「ため池に給水車で注水」に賛否の意見
小泉農相がため池に給水している様子をXに投稿したことが話題となっている。
ため池に給水車で注水。雨が降るまで少しでも足しになるように現場とともに乗り越えます!現場に感謝。 pic.twitter.com/v0DPlpVC2n
— 小泉進次郎 (@shinjirokoiz) August 3, 2025
自民党の小泉進次郎農相が4日までにX(旧ツイッター)を更新。渇水による農業被害を防止する取り組みの視察として、貯水率が低下した新潟県南魚沼市の農業用水のため池への給水作業を視察した。
小泉氏はXでため池への給水作業の動画とともに、「ため池に給水車で注水。雨が降るまで少しでも足しになるように現場とともに乗り越えます!現場に感謝」とポストした。SNSでは、「ため池に給水車」が一時、トレンドワード1位に上がった。
小泉氏は3日、「農水省が手配した給水車でため池に給水。車が入れる。取水場所が近くにある。この2つの条件が整えば給水車も手配します。現場作業に出動して下さった皆さん、ありがとうございました。できることは何でもやります」とポストした。
渇水時のため池では通常、取水制限や、そのため池から水を引いている人たちが順番に時間を決めてそれぞれの水田に水を引く「番水」、水田を通って排水路に落ちた水をポンプでくみ上げ、再び用水に使う「反復利用」、近くに川や別のため池があれば、ポンプとホースでくみ上げるなどの措置がとられる。ただ、近くに大きな水源のないため池の場合は、緊急時には給水車で別の水源から水を運んででも給水する措置や、水田に直接、給水車で給水する措置もとられることがある。
以下ソースで
ネット上では「焼け石に水」「あんな大きなため池に給水車何台いるんだよ?」「ムダ」と、なかなか辛辣な意見もある一方で、ため池が枯渇するとどうなるか解っている方々は理解を示していた。
ため池が枯渇するとその池を農業用水として利用している下流域の田畑が水不足になるのは当然だが、他にも「周辺の動植物の生態系への影響」「防火用水として活用できない」「水質汚染、景観の悪化、地域経済への影響」など様々な問題があり、注意しなくてはいけないのが、ため池が枯渇するとため池の劣化が進み、ひび割れが発生すれば大雨の時に決壊で災害を引き起こす可能性が高まる。
小泉農相が紹介しているため池はコンクリートで固めているが、補強されていないため池はまだ全国に約15万箇所存在するとも言われている。因みにコンクリートの上には草が生えているが、これにも意味はある。これ等の草も決壊防止のためであえて植栽している。
これだけ大きいため池に給水車で水を供給するのは確かに「焼け石に水」に見えるかもしれないが、それでも水不足で悩む農家にとってはありがたいことだと思う。抜本的解決がないからと手をこまねいているよりはマシ。
小泉農相も説明不足だ。ため池が枯渇するとどんな問題が発生するか知らない国民は多い。もっと説明を加えていたらこんなに国民から嘲笑されなかったと思う。
『小泉農林水産大臣「今回、必要があれば給水車も出します。米の収量に不安がある地域に水が来たと、そういった状況を届けていきたい」視察に先立って南魚沼市長と意見交換した小泉大臣は「できることは何でもやる」と述べ、給水車だけでなく、それに関わる人員や予算面でも支援していく考えを強調しました』との報道もあり、地元からの強い要望もあったようだ。(参考)
なんにせよ、災害になるほどの規模は困るが、早くまとまった雨が降って欲しいものだ。


