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田崎史郎のとんでも麻生批判。「2012総裁選で安倍総理を誕生させるべきではなかった。」




今回の総裁選では麻生太郎元首相の「決選投票は党員・党友票が首位の候補に投じる」という指示が高市氏の勝利を呼んだといわれる。国会議員が党員の“民意”を重視した結果だが、田崎氏は2012年総裁選で石破茂氏が第1回投票で圧倒的な党員の支持を集めながらも、議員票のみの決選投票で安倍晋三氏に敗れたことを持ち出して「その時、安倍さんを応援していたのが麻生さん」と指摘。「党員票至上主義をとるならばあの時ひっくり返すべきではなかった」と話した。

引用元 田崎史郎氏 総裁選、党員票至上主義なら2012年は?「その時、安倍さんを応援していたのが麻生さん」

政治ジャーナリストの田崎史郎が仕切りにテレビで麻生副総裁が党員票重視で小泉進次郎を切り捨てたことを批判して、党員票を重視するなら2012年の時に党員票で負けた安倍さんを応援するのは矛盾すると見当ちがいなことで騒いでいます。余程自分の予想を外すことになったのが悔しいのでしょう。2012年と今回の2025年総裁選挙では党員投票の仕組みが全く異なります。その違いについて解説します。

2025年の総裁選では議員票295票・党員票295票と取り決められました。国会議員は一人一票。党員票は国会議員の票数と同数です。そして、党員票の割り振り方法は全国の党員投票の各候補者得票総数の上位から順に295票をドント方式で分けていく方法でした。これは各候補者にとって票数が純粋に党員票につながる公平感が高く、全国の党員も自分の票が無駄になりにくい満足感の高い方式です。

一方で、2012年の時はどうなっていたかというと、国会議員198票(当時は衆議院議員116名、参議院議員82名)となる1人に1票は同様でしたが党員票は割り振りが大きく異なります。党員投票は、計300票を基礎票(各県3票の合計141票)と配当票(159票を選挙人数に応じて最大余剰方式で配分)に分け、各都道府県に分配し、各候補の党員票の得票数ごとに都道府県別にドント方式で配分するというとても複雑でわかりづらい方式です。

まず、各都道府県に基礎票として3票づつというのが人口比でみても不公平です。そして、各県の配当票数を決める最大余剰方式は人口の少ない県に票の割合が多くいく仕組みとなっています。


最大余剰方式の計算例も示しておきます。
議席数を10議席、総得票が120,000票、各党得票がA=41,500票/B=33,200票/C=22,700票/D=14,100票/E=8,500票(合計=120,000票)であった場合の計算です。まず、総得票 ÷ 議席数 = 120,000 ÷ 10= 12,000票という割り当て基準を計算します。これによって、各党得票数で12,000票の何倍かを計算して票を割り振ります。A=3議席/B=2議席/C=1議席/D=1議席/E=0議席となります。この時点で7議席が割り振られます。定数の10議席に足りない残りの3議席はどうなるかというと、割り当て基準の12,000で各党獲得議席を割って余った票数の多い順に残りを割り振ります。計算すると、1位 C=10,700/2位 B=9,2200/3位 E=8,500/4位 A=5,500/5位 D=2,100となり、 残り3議席は C・B・E に各1ずつ割り振られるという計算になります。


結果として、党員票の総得票数をだれが一番取ったのかというのはその場でわかる仕組みではありませんでした。党本部で現在公開されている資料でも結果は各都道府県別の獲得票数だけであって、候補者別の総党員票得票数というのはわからないのです。
(参考URL:2012年自民党総裁選結果
総裁選挙の仕組みとしても今とは全然違うので、各議員は都道府県単位で競うのみで全国の党員票を獲得しようとする運動はあまりされていなかったとも記憶しています。

そうした仕組みも理解せずに批判を喚き散らしているのが田崎史郎です。麻生副総裁に対して、党員至上主義なら当時から安倍総理誕生させるべきではなかったという発言は政治ジャーナリストとしていかがなものかと思います。

田崎史郎氏は菅義偉元総理との関係が近すぎるとも度々指摘されており、一連の発言は菅義偉元総理の意向に沿っているのではとも疑ってしまいます。皆さんも、テレビでみる田崎史郎の発言に惑わされないよう注意をお願いします。引き続き応援よろしくお願いします




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