【視点】問われる「オール沖縄」の変節――新団体「プロジェクトレキオ」は単なる看板掛け替えの延命策か




沖縄県政を揺るがす新たな動きが浮上した。玉城デニー知事を支える「オール沖縄」勢力の無所属県議らを中心に、今年6月、新たな政治団体「プロジェクトレキオ」が設立されるという。しかし、この動きに対して県内外から「党名ロンダリング(看板の掛け替え)に過ぎない」との厳しい批判が噴出している。

一見、次期知事選を見据えた「プラットフォームの刷新」を謳うこの新団体だが、その実態は衰退の一途を辿る現体制の「延命工作」との指摘を免れない。

■ 崩壊する「オール沖縄」ブランドからの敵前逃亡

「プロジェクトレキオ」設立の大義名分は、知事の政治活動や県政運営の強化だという。だが、その裏にあるのは「オール沖縄」というブランドの致命的な地盤沈下である。

辺野古移設反対の一点に依存してきた同勢力は、近年、経済界の相次ぐ離脱や、国政選挙・首長選での敗北によって完全に求心力を失っている。既存の枠組みではもはや次の選挙を戦えないという焦燥感から、名称や見せ方だけを刷新し、有権者の目を欺こうとしているのではないか。中身の政策や基本理念が変わらぬまま、名前だけを「レキオ」に変える手法は、まさに典型的な「組織ロンダリング」である。

■ 不透明な中心メンバーと噴出する懸念

さらに、この団体を主導する中心メンバー(儀保唯県議ら)の顔ぶれを見ても、刷新感とは程遠い。ネット上や保守層を中心に「正体を隠した革新勢力の再編に過ぎない」「過去の極端な政治スタンスを薄めるためのカモフラージュではないか」といった警戒感が根強くある。

かつて大航海時代に独自の交易で栄えた琉球を指す「レキオ」の名を冠したところで、内実が特定のイデオロギーに偏った従来の政治構造のままであれば、それは「歴史的名称の政治利用」との批判すら免れない。

■ 求められるのは「看板替え」ではなく「県政の総括」

玉城デニー県政は、基地問題の硬直化だけでなく、沖縄が直面する経済や子育て、インフラの課題に対して有効な打撃群を欠いていると批判され続けてきた。今、知事与党の政治家に求められているのは、新団体という「器の作り替え」ではなく、これまでの県政運営に対する真摯な総括と反省である。

有権者は、名前を「レキオ」に変えただけの組織を容易に信じるほど愚かではない。形だけの刷新でやり過ごそうとする姿勢そのものが、今の県政与党の限界と保身の表れと言えるだろう。




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