
成果の羅列で「公約不履行」を覆い隠す玉城沖縄県政の限界 成果を公表するも公約達成度は不明記
沖縄県は25日、玉城デニー知事の2期におよぶ県政運営の「主な取り組み成果」を公表した。経済振興や子育て支援など多岐にわたる実績を並べ、県民の判断材料にするとしている。しかし、最も肝要であるはずの「公約達成度」の数値明示は見送られた。これは、過去の県議会で「1期目の公約達成率はわずか2.7%」と野党から厳しく追及された経緯を踏まえ、有権者からの批判や論争を意図的に避けた「お茶濁し」の策と言わざるを得ない。
県側は「公約の多くは継続的な取り組みであり、着手を含めれば達成率は9割を超える」と強弁してきた。だが、行政において重要なのは「着手したか」というプロセスではなく、「何を成し遂げたか」という結果である。算出基準の曖昧さを盾に具体的な数値を伏せる姿勢は、客観的な検証を拒む不誠実な態度であり、都合の良い実績だけを並べた「自己満足のPR」との批判を免れない。
泥沼化する国との対立と基地問題の停滞
とりわけ、玉城県政の最重要公約である米軍基地問題においては、対立と停滞ばかりが際立っている。知事は辺野古移設反対を叫び、法的対抗措置を繰り返してきたが、国との裁判では敗訴が続いた。結果として国による「代執行」を招き、着々と工事が進められる事態となっている。対話による解決を掲げながらも、国との関係を決定的に冷え込ませ、事態を泥沼化させた政治的責任は極めて重い。
基地問題に政治資源を過度に傾斜させる陰で、沖縄が抱える「子供の貧困」や地域経済の構造的課題に対する抜本的な解決策も、いまだ道半ばである。任期満了に伴う次期知事選を来年に見据える中、今回の成果公表は、有権者の目を本来の「公約達成度」という厳しい現実から逸らすための政治的演出に映る。県民が求めるのは、検証を避けた耳当たりの良い成果の羅列ではなく、掲げた約束にどれだけ実効性があったのかという冷徹な総括である。


