
枝野氏が政治団体「立憲ネットワーク」新設。急速に強まる「遠心力」中道改革連合に迫る分裂のカウントダウンか
中道改革連合の足元が、かつてない激震に見舞われている。2月の衆院選敗北による国政での求心力低下が引き金となり、党内重鎮たちが相次いで独自の地方組織や政治団体を立ち上げる「単独行動」に走り始めた。さらに、野党再編のキーマンであった江田憲司氏らの政界引退という激変も重なり、党の「本格的な瓦解・分裂」へのカウントダウンが始まったと言わざるを得ない。
先陣を切ったのは枝野幸男氏だ。衆院選落選に伴う地元の党総支部解散を受け、埼玉県内の地方議員らと新たな政治団体「立憲ネットワーク」を設立した。形式上は中道に籍を置くものの、来春の統一地方選を見据えて所属議員は立憲県連公認での出馬を目指すという。事実上の「立憲回帰」であり、自らの政治基盤を死守するための組織防衛策である。
さらに拍車をかけるのが小沢一郎氏の動向だ。幾多の政党を興し、また解体してきた「壊し屋」が自身の地盤や影響下にある地方議員を守るために新団体を立ち上げるとなれば、それは中道改革連合という「屋根」の信頼性が完全に失われたことを意味する。
これらに加え、これまで野党結集の結節点となってきた江田氏らの政界引退は、党内の遠心力を決定的なものにした。理念の「接着剤」や対立の「緩衝材」となっていたベテランの退場により、中堅・若手議員の不安は頂点に達している。結成まもなく失速した現在の党の看板では、極めてシビアな地方選を勝ち抜けないというリアルな恐怖が広がっているのだ。
執行部は現在、立憲や公明との「3党合流協議」による規模拡大で局面打開を急ぐが、これは本末転倒と言わざるを得ない。永田町での数合わせに血眼になるあまり、足元の仲間への配慮や引き留めが完全に後回しになっているからだ。
重鎮たちが相次いで「脱出ボート」を確保し、政界引退による地殻変動も重なる現状は、かつて小沢氏らが経験した「新進党の瓦解」の歴史を彷彿とさせる。外側の組織をいくら大きく見せようとも、内側の信頼関係が崩壊すれば組織は砂上の楼閣と化す。中道改革連合は今、空中分解の危機という最大の分水嶺を迎えている。


