
【野田佳彦氏「ノーコメント」】「失敗したら政治家を辞める」はどこへ? 中道3党合流断念で問われる説明責任
中道改革連合、立憲民主党、公明党による3党合流が断念された8月31日、結党を主導した野田佳彦氏は国会内で記者団から「ぶら下がり」を求められ、「ノーコメントです」とだけ答えて足早にその場を去った。
一方、共同代表だった斉藤鉄夫氏は「残念ではあるけれども、新しいスタート」と発言した。同じ結党の中心人物でありながら、対応は対照的だった。
野田氏は衆院選で中道が大敗した後、共同代表を辞任している。したがって「何の責任も取っていない」とするのは正確ではない。しかし、代表辞任と議員としての進退、そして結党や選挙戦略について説明することは別問題である。
そもそも野田氏は中道結党に際し、「失敗したら政治家を辞める」という趣旨の発言をしていた。ところが、衆院選で大敗し、さらに結党からわずか7カ月余りで3党合流構想まで破綻した現在も、野田氏は国会議員を続けている。
もちろん、「失敗」の定義や、政治家を辞める条件について本人なりの解釈はあるだろう。だからこそ、いま必要なのは沈黙ではなく説明である。
今回、記者が実際に何を質問しようとしていたのかは明らかではない。しかし、3党合流断念という重大な局面であれば、結党の経緯だけでなく、「政治生命をかける」と述べた判断をどう総括するのか、そして今後も議員を続ける理由は何なのかが問われても不思議ではない。
「進退を聞かれたくなかったから、ぶら下がりを拒んだのではないか」と受け取る向きが出るのも無理はない。
野田氏には、共同代表辞任という形で責任を示したことを踏まえたうえで、結党、衆院選大敗、3党合流断念を自らの言葉で総括することが求められる。
「ノーコメント」は自由だ。しかし、大きな政治判断の結果が出た直後の沈黙もまた、有権者にとって判断材料になる。
「失敗したら政治家を辞める」とまで語った政治家が、いま何をもって責任を果たしたと考えているのか。
その説明から逃れることはできない。
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