
「また条件つきの御用聞きになるのでは?」 若手議員の訪中調整にネットで懸念の声
与野党の若手議員による中国訪問が9月中に調整されていることを受け、ネット上で「また条件つきの御用聞きになるのではないか」と懸念する声が上がっている。
9月3日、超党派の日中友好議員連盟会長の森山裕前幹事長は、議連所属の与野党若手議員が9月中に訪中する方向で調整していると明らかにした。ただし、中国側の正式な了承は得られておらず、受け入れ機関や面会相手も未定だ。議連としての訪中は2025年4月以来で、政府間の本格的な政治対話が停滞する中、議員外交によって交流を下支えする狙いだという。
ところが、直前の8月末には、中道改革連合の伊佐進一氏ら超党派議員が訪中し、中国共産党中央対外連絡部の陸慷副部長と会談している。
日本側は邦人拘束、レアアース輸出許可の停滞、中国軍の活動活発化などを取り上げ、青年・文化交流の再開も提案した。しかし中国側は、高市早苗総理の台湾有事をめぐる答弁や台湾認識が変わらない限り、対日政策を変えないとの考えを示した。
さらに今回、中国外務省も「四つの政治文書」を守り、対中友好を推し進めるなら交流する用意があるとの姿勢を示した。つまり、交流そのものを拒否するのではなく、日本側の姿勢を前提条件とする構図が続いている。
こうした状況で新たな訪中を調整するとあって、ネット上では「日本ばかりが何度も出向いている」「相手の条件を聞きに行くだけではないのか」「また御用聞き外交になるのでは」といった批判が広がっている。
もちろん、中国との対話窓口を維持することには外交上の意味がある。問題は訪中そのものではない。日本側が邦人拘束や輸出規制などの具体的な懸案を提起する一方、中国側から台湾問題などについて条件を突きつけられた直後に、次の訪中を日本側から打ち出すことが、交渉上どのようなメッセージになるのかという点だ。
「日本は圧力をかければ、政府以外のルートから軟化する」と中国側に受け取られるような外交になれば、日本の交渉力を損なう恐れもある。
今回の訪中が単なる「交流のための交流」なのか、それとも具体的な国益を引き出す議員外交となるのか。中国側の条件に対して日本側が何を要求し、どのような相互性を確保できるのかが問われている。
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