
田村智子氏の「手のひら返し」批判に反論 沖縄振興予算は対決より協調が重要ではないか
沖縄県知事選で古謝玄太氏が初当選したことを受け、政府・与党が2027年度の沖縄振興予算を3000億円超へ増額する方向で調整している。これに対し、共産党の田村智子氏は「選挙で勝利したら手のひらを返して、沖縄振興予算を増やすのか」と批判した。
しかし、この批判には大きな違和感がある。
まず、今回の沖縄振興予算は、まだ正式決定したわけではない。現段階では概算要求を基に、年末の予算編成に向けて増額幅を調整している段階だ。にもかかわらず、あたかも選挙結果への「ご褒美」や「見返り」であるかのように決めつけるのは、あまりにも短絡的ではないか。
そもそも、沖縄振興予算の増額を求めていたのは古謝氏だけではない。玉城デニー氏も、県民所得の向上や経済振興を掲げ、政府に対して3000億円台の予算確保を要請していた。古謝氏もまた、県民所得の倍増や観光消費の拡大など、県民生活の向上を前面に掲げていた。
つまり、県民生活の改善や沖縄経済の成長を重視するのであれば、どちらの候補が当選しても、国と県が協力関係を築くことで予算増額が実現する可能性は十分にあったはずだ。
今回の動きは、古謝氏が当選したから突然予算を増やすという単純な話ではない。国との対決姿勢を強めてきた県政から、国と連携して経済振興を進める県政へ転換する可能性が生まれた。その変化を受け、政府が「協力して沖縄を発展させよう」と判断するのは、むしろ自然な政治判断である。
国と県が常に対立していれば、要望が通りにくくなり、予算執行や行政運営への監視が厳しくなるのも政治の現実だ。逆に、県が国の要望にも耳を傾け、予算の使い道や行政手続きを透明化すれば、国としても安心して支援しやすくなる。
田村氏が批判すべきなのは、増額そのものなのか。それとも、国と県の関係が改善することなのか。沖縄県民の利益を本当に考えるなら、「手のひら返し」と叫ぶことより、対決から協調へ転換することで何が実現するのかを議論すべきではないか。
沖縄振興に必要なのは、批判のための批判ではない。国と県が協力し、県民の所得と暮らしを実際に向上させる政治である。
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