東大総長選巡り、ついに文科相が遺憾表明




東京大学の次期総長選考を巡り、ついに文部科学省が動いた。関文部科学相は10月20日の記者会見で、東大側に選考過程の検証を求めたことを明らかにし、「明確な説明がなされていないとの声も多く遺憾だ」と述べた。これまで説明責任を求める声が相次いでいた問題は、新たな局面を迎えた。

問題の発端は、9月に行われた次期総長の選考である。教職員の意向投票では染谷隆夫教授が最多票を獲得した一方、次点だった藤垣裕子教授が総長選考・監察会議によって次期総長に選出された。

意向投票の結果がそのまま総長選考の結論になるとは限らず、次点の候補者が選ばれたこと自体が不正を意味するわけではない。しかし、なぜ藤垣氏が選ばれたのか、どのような判断基準に基づいて結論に至ったのかについて、学内外から説明を求める声が相次いでいた。

10月13日には、教職員有志が選考会議に説明を求める要望書を提出。ところが、東大側が16日に公表した回答では、選考の詳細について十分な説明が示されなかった。

そして20日、関文科相は藤井輝夫学長と監事2人に対し、選考過程の検証を求める文書を送付したことを明らかにした。検証は、学内外の委員で構成される運営方針会議などに求めている。国立大学の学長選考を巡り、文科省が大学側に検証を求めるのは異例である。

これまで説明責任を求める声にとどまっていた問題は、文科相が「遺憾」を表明し、正式な検証要請に至ったことで、明らかに局面が変わった。関文科相は、自律的な検証と説明責任の履行を「東京大学のガバナンス改革の第一歩」と位置づけている。

問われているのは、意向投票の順位だけではない。東大側が選考の経緯と判断の根拠を具体的に説明し、学内外の疑問に答えられるかどうかである。

多額の税金が投入されている、我が国最高峰の大学である東京大学。だからこそ、総長選考の過程がブラックボックス化することだけは許してはならない。




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