花見を終えた野党、やっと新型コロナウイルス対策の「対案」を出すが、与党の二番煎じ!一方、政府・与党は野党の先を行く対策を実施、そして、57.8兆円の事業規模の補正予算を準備中!!
花見に明け暮れていた野党が、やっと新型コロナウイルス対策の「対案」を出し始めた。しかし、その中身はというと、とても対案とは言えず、与党案の二番煎じか、実現可能性の乏しいものだけだった。
一方、政府・与党は野党の先を行く対策を実施するべく、そして、57.8兆円の事業規模の補正予算を準備中である。
まずは、新型コロナウイルス対策政府・与野党連絡協議会で、野党が申し入れた中身を見てみよう。
野党、与党の二番煎じを申し入れ!
感染拡大防止に向けて、政府はマスクの転売禁止や人工心肺装置といった医療機器の増産要請を出した。そして、PCR検査に保険適用し、検査の拡大を図っている。
そんな中、野党が申し入れた対策は次の通りだ。
○ 医療機関、高齢者施設等の従事者の感染防止に必要となる、医療機器、衛生品(マスク、手袋、ゴーグル、消毒液、防護服)、医薬品等の確保に万全を期すこと。また、その他必要とする人々に対するマスク等の配布・流通について配慮すること。
○ PCR検査体制を強化し、国内感染の実態を早期かつ十分に把握するとともに、入院を要する肺炎患者の確定診断や退院要件である陰性確認を迅速に行うこと。また医療崩壊を招かぬように、感染者等の症状に応じた診療・医療体制、及び自宅療養のあり方について早急に検討すること。
ご覧いただければ、一目瞭然。新たな視点のものはなく、政府の施策の二番煎じだ。
一方、政府は、野党が具体的に触れていない人工呼吸器の確保に迅速に動いている。2万2000台あり、うち60%程度が使われず待機しているが、欧米の深刻な人工呼吸器不足に鑑み、さらなる確保に動いている。メーカーに増産を呼び掛けるほか、動物用の機器についても実質的には変わらないことから、人間用に転用要請することで、この2カ月間で5000台程度にまで増やそうとしている。
そして、野党が申し入れた経済対策についても、真新しいものはない。その中で野党がしきりに言っているものを抜粋する。
(略)
○ 政府の自粛要請に伴うイベント等の中止、学校の一斉休校、入国制限等により、直接・間接を問わず影響を被った事業者、個人(パート、フリーランスを含む)に対する経済的損失の一定割合や、前年同月比での収益・所得の減少幅の一定割合を補填するなど、事業継続、生活水準確保のための措置を実施すること。
(略)
委員会でも頻繁に、野党は損失補償を主張する。しかし、個別の損失補償が難しいのは百も承知のはずだ。歌舞伎町のお店の損失補償などどうやってやるつもりなのか?
大衆迎合な政策を掲げて、失敗した「悪夢の民主党政権」の反省の色は微塵も感じられない。
上記は政府・与野党連絡協議会で、野党が申し入れたものだが、次に立憲民主党と国民民主党の「対策案」を見てみることにする。
立憲民主党・国民民主党の対案は???
立憲民主党の新型コロナウイルス対策は、枝野代表が立憲LIVEとやらで語っている。そして立憲LIVE後のぶら下がり取材で、緊急対策の要望を述べている。
しかし、他の野党と足並みを揃えるためか、政府・与野党連絡協議会での申し入れ内容と大差はなかった。
例えばイベント自粛等についての内容は、次の通り。
○政府の自粛要請にともなうイベントなどの中止、学校の一斉休校、入国制限などにより影響を被った事業者、そしてパート、フリーランスを含む個人について、その事業継続や生活維持が可能になるよう「直接の損失の一定割合」や「前年同月比での収益・所得の減少額の一定割合」を補填するスキームを速やかに作る
ほぼほぼ、政府・与野党連絡協議会の申し入れの劣化コピーだ。
一方、国民民主党はというと、危機を乗り越えるために、総額30兆円の緊急経済対策を対案として提案している。
具体的な金額を出しているだけ、立憲民主党よりマシと思える国民民主党の経済対策。しかし、全世界規模で起きている新型コロナウイルスに関する経済対策としては、物足りない。
実際に政府と自民党は、リーマンショックを上回る事業規模の57.8兆円の補正予算を編成しようとしている。
安倍首相は規模は「リーマンショック時の経済対策を上回る」と強調した。財政、金融、税制を総動員したものとなるという。過去最大だったリーマン後の対策は国費約15兆円、事業規模約56兆円だった。
岸田政調会長・経済成長戦略本部長が「28日に総理から、補正予算編成の指示が出された。何としても事業・雇用を守り抜く対策に全力で取り組む。過去の対策、とくにリーマンショック時の経済対策、財政規模で15.4兆円、事業規模で57.8兆円の規模を上回る対策を用意する。企業であれ個人であれ、何よりも手元流動性を確保しなければならない。そのためには、現金給付を考えなければならない。党として政府への提言をとりまとめる」とあいさつした。
一刻も早い成立が望まれる令和2年度補正予算。野党はお得意の「審議拒否」を行わず、審議に挑んでもらいたいものだ。
安倍総理は、野党が求める経済対策以上の経済対策を準備している。アベノミクスで日本経済を立て直した安倍総理の新型コロナウイルス対応の経済対策に期待したい。