スクープ!米保健当局(C D C)、外出時の布製マスク着用を検討!布製マスクでも、ウイルス感染のリスクを軽減できる可能性がある!しかも医療従事者を助けると指摘!WHOも方針大転換!安倍政権の施策をしっかり理解しよう!
昨日ご紹介したように、国民へのマスク配布政策は、台湾、シンガポール、マレーシア、タイで実行中もしくは今後実行される予定である。特に、タイでは我国と同じく、布製だ。
そして、ここでビッグニュースだ!
ワシントンポストのスクープで、米国の保健当局が外出時の布製マスクの国民の着用推奨を検討していることが分かった。これまで米CDCは、布マスクも含めてマスク着用に批判的だったことから、これは大きな政策転換だ。
おそらく、安倍政権の施策もこうしたアジア諸国だけでなく、米政府の動きを加味したものであろうことは間違いない。
スクープ!米保健当局、外出時の布製マスク着用を検討!
安倍総理の発表の前日である3月31日、ワシントンポストは、ホワイトハウスに提出された文書を入手した。それによると、全米国民に対し、マスクを日常的に装着させることを推奨するかどうかを議論しているという。しかも、これまで否定的だった布製マスクの評価を見直したという。
米紙ワシントン・ポストが入手した米疾病対策センター(CDC)の内部資料 によると、普通の布製のマスクでさえ、ウイルス感染のリスクを軽減するのに役立つ可能性があるという。スーパーマーケットでの買い物などの単純作業を行う場合も、公共の場でマスクを着用することで感染拡大の防止につながる可能性があるとしている。
この指針は、ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策タスクフォースの間で検討するために共有されていると、ワシントン・ポストは報じている。
ドナルド・トランプ米大統領は、「スカーフが使える」と提案している。
こうした方針転換は、公衆衛生局長官の発言にも表れているとBBCも指摘している。(参考)
今年2月、ジェローム・アダムス公衆衛生局長官は、「マスクを買うのをやめろ!マスクには新型コロナウイルス感染から一般市民を守る効果はない。マスクは医療従事者のためのものだ。」と主張していた。しかし、4月1日には、「CDCはマスクに関するガイドラインの見直しを求められている」と方針転換を明らかにした。
また、BBCの報道によれば、ここ数日、米国内の医療専門家は新しいアプローチの提案を始めているという。医療用マスクを使い果たすことなく感染者数の上昇曲線を平坦にするため、一般市民に対し、非医療用の布製マスクを着用するよう呼びかけているのだ。
要するに、普通の布製のマスクでさえ、ウイルス感染のリスクを軽減できる可能性があり、また一般市民が医療用マスクや使い捨てマスクを使わなくなることで、医療従事者を助けることもできるという考えに米国政府も専門家たちも方針を変更しつつあるのだ。
「布マスクは逆効果」とする論文は医療従事者の話であり、一般市民とは別との指摘!!
また、ネット上では「布マスク」は逆効果とする英語論文の引用がたびたびなされているが、それは医療従事者の場合であると放射線科医が指摘している。
「布マスクは逆効果」って論文が流れてきたけど、ざっと見た感じ「ハイリスク環境にある医療従事者が、病気をもらうのを予防する効果」の話であって、「ハイリスクでない環境の一般市民が、病気をもらうのと広めるのを両方予防する効果」の話ではなかったので、そういうのを広めるなら書いてほしい。
— PKA (@PKAnzug) April 2, 2020
さらに書くと、対照群が「無装着」ではなく「特になんも指示してないからマスクしてたりしてなかったり」なので、対照群がちゃんと対照群として機能してない。「医療用マスク群」「布マスク群」まで作ったんだから「無装着群」もちゃんと作れ。
— PKA (@PKAnzug) April 2, 2020
布マスクが医療用マスクに性能で及ばないのは、そりゃあ当たり前です(もちろん、布マスクで高性能のもありそうだけど、一般論として)。でもまだ感染者が少ない現状では無自覚な感染者が広げる方が問題だし、そっちにはある程度有効なはず。くしゃみでマスクの裏が湿気るのは飛沫を防ぐから。
— PKA (@PKAnzug) April 2, 2020
あと、低リスクな一般市民が、高リスクな現場で使う分のマスクを使い潰してるという問題があるので、布マスク配布で「マスクしないと不安でしょうがない」っていう低リスク民をなだめて、医療用マスクから手を引かせる効果もあると思います。わりとコスパのいい方針だと思いますよ。
— PKA (@PKAnzug) April 2, 2020
この指摘は正しい。医療用マスクに比べれば性能ははるかに劣るが、布マスクには飛沫防止に一定の効果があり、中にティッシュなりペーパータオルなどを入れて強化できることも可能だ。
そして重要なことは、現状国内向けマスクの製造数は4億枚しかない。政府は、これを布製も含めて3月は6億枚に伸ばすことに成功し、今月には7億枚にする計画だ。しかし、全国民が毎日使えば、また、買占めすれば月に必要な枚数は30億枚を軽く超えるのでこれで供給は全く十分でない状況だ。
こんな状況では、医療従事者は裸でウイルスと戦うことになってしまう。今の状況は医療従事者にとっては戦時と同じくらい覚悟がいるものだろう。
であるならば、現状の有事にあっては、前線のプロの軍人は機関銃(N95)や自動小銃(紙製マスク)、後方の我々一般市民は、拳銃(布マスク)という配分は、止むを得ないが、理想的な考え方になるだろう。
現状マスクが不足している以上は、これしかない。
WHOも一般市民向けには布マスクを奨励へ!!!
また、「WHOはいかなる場合でも布マスクは推奨できない」と朝日新聞などは報じているが、これは医療関係者向けの、それも古い情報に基づくものである。
まず、これは1月20日のWHOの報告レポートの記述に基づくものだが、北海道大学の鈴木一人教授が指摘するように、これは医療関係者向けの情報である。
しばしば「WHOはいかなる場合でも布マスクは推奨できない」といっている、という話を聞くが、これは医療関係者がつける場合。一般市民がつける場合は布マスクでも感染者の飛沫の拡散を防ぎ、感染拡大防止の効果はある。https://t.co/DyhMrj5gA5
— Kazuto Suzuki (@KS_1013) April 2, 2020
3月26日のWHOの最新のレポート、それもタイの一般市民対策のものでは、「体調が悪い場合は、布または紙のマスクを着用せよ。医療用N95マスクは、供給量が限定されているため使用しないでほしい。これらは医療従事者にとって非常に重要な物資だ(If unwell, wear a cloth or paper mask. Do not use N95 respirators as supplies are limited and they are critically needed for healthcare workers.)」となっている。(参考)
WHOも一般市民には布製マスク、医療従事者には医療用マスクという配分を推奨しているのだ。一方このことからも認識できるように、事態は、まさにそこまで危機的なのである。
このように、安倍政権の全国民への布マスク配布は、米国やWHO等、世界の政策判断の変化をとらえ、またその先を行く、まさに時宜にかなった施策なのである。
布マスクの誤用によるリスクを主張する向きもあるが、どんなものでも誤用のリスクはある。現金給付もそれは同様だ。
また、経済対策=布マスク支給でもない。経済対策は別途実施&検討中である。冷静に考えれば、布マスクは正しいものであり、医療関係者のマスク不足等の危機はそこまで切迫しているのだ。
またそれを総合的に捉えると、この施策は必要な有益なものと捉えるべきだろう。そしてこうした総合的な対応や判断が、我々の生活を最終的に守ることになる。
何度も申し上げるが、我々は、いつもは既存メディア、今は心ないフェイクニュースを流す連中にいつも翻弄されそうになる。こうした今こそ、こうした輩の嘘に騙され煽られることなく、冷静な対応をしていかなければならない。国民の知性と成熟が今まさに試されている。