小池百合子都知事、五輪ファーストから新型コロナウイルスファースト、そして、結局どちらも小池ファースト
東京五輪・パラリンピックの開催に執着し、新型コロナウイルス対応に後手をふんだ人物がいる。それが東京都知事の小池百合子氏だ。
新型コロナウイルス問題が発生した後も東京五輪・パラリンピックを開催都市の首長として迎えたいがため、積極的な新型コロナウイルスへの対応は取らなかった。と言うか何もしなかった。
そして、東京五輪・パラリンピックの開催延期が、安倍総理とIOCの英断によって決定されると、その後は、一転し、新型コロナウイルスへの対応を取り始めた。しかも最悪の形で始めた。
東京五輪・パラリンピックしか頭になかった小池氏
今では、新型コロナウイルスに関する発表を積極的に行い、小池劇場を演出している小池氏だが、東京五輪・パラリンピックの延期が決定する前は、「五輪・パラリンピック」のことしか頭になかった。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京都の小池百合子知事は13日夜、東京五輪・パラリンピックについて「開催都市の長として中止はあり得ない」との立場を改めて示した上で、「無観客も考えられないですね。あり得ない」と主張した。都庁で記者団に語った。
小池氏は、新型コロナウイルスの脅威を無視し、東京五輪・パラリンピックの開催に凄まじい執着心を持っていた。
その東京五輪・パラリンピックへの執着心をすぐに捨てることはできなかったようだ。
(引用元 小池知事「知事の部屋」 / 記者会見(令和2年3月))
3月27日に開かれた都知事会見で、その様子はよくわかる。
東京2020大会でございますが、先日、安倍総理とIOCのバッハ会長の間での電話会談、私も同席をいたしました。そこで確認されたことは、改めて中止はないということと、安全・安心な大会を、概ね1年を軸として遅くとも2021年の夏までに開催すること、それから、東京2020大会の名称の維持、聖火を日本にとどめるということが一致をされたところで、その後開かれましたIOCの理事会で同じ課題が承認をされたということであります。
「新型コロナウイルス感染症への対応について」と題しておきながら、しれっと東京五輪・パラリンピックについても述べている。
小池氏が、ここまで東京五輪・パラリンピックにこだわる理由は、ただ一つ。それは、小池都政として「レガシー」が、東京五輪・パラリンピックの開催以外ないからだ。
東京五輪・パラリンピックから、新型コロナウイルス対応へ
東京五輪・パラリンピックの延期が決まって以降、何かにつけて記者会見を開き、メディアに対する露出度を高めている小池氏。
露出度を高める理由は、都知事選が近いためだ。
小池知事は新型コロナウイルス感染拡大を受け、外出自粛を呼びかけるテレビCMや街頭ビジョンを連日、発信している。都営地下鉄などでポスターを見た人もいるのではないか。
「7月5日に控えた都知事選、また来年の都議選に向けてのアピールでしょう。とはいえ広告費は都民の税金から支払われています。コロナ対策とはいえ、自分の顔を前面に出して広告を打つのは公私混同も甚だしい」(自民党都議)
いまでこそコロナに立ち向かう英雄気取りの小池知事だが、新型コロナ関連で最初に緊急記者会見を開いたのは3月23日。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会がIOCと電話会議で東京五輪の延期を検討することで合意した翌日のことだった。
(略)
都知事選で、再選を果たすため、新型コロナウイルスを利用しているといっても過言ではない。
そして、仮に都知事再選を果たした場合、延期された東京五輪・パラリンピックの開催が待っている。
結局のところ、東京五輪・パラリンピック、新型コロナウイルス問題は、小池ファーストに利用されているのだ。
1期目でろくな成果も残せなかった小池氏が、仮に2期目を迎えたとしても、何かを残せるとは到底思えない。
これ以上、小池ファーストのために、東京五輪・パラリンピック、そして新型コロナウイルスを利用することはやめて頂きたい。
それよりまずやっていただきたいことは、無料で中国に差し上げてしまった防護服33万着を中国からお戻しいただくことだ。そして、なぜ差し上げてしまったかの理由も併せて都民と国民にご説明いただきたい。これも選挙に絡んだご判断だったんですよね?我々は知っています。ご自身でご説明ください。