小池百合子氏、実は石原慎太郎知事の「レガシー」を食いつぶしているだけだった!遺産を横取りせず、ちゃんと働きましょう!
相変わらず、不要不急の記者会見を繰り返している東京都知事の小池百合子氏。
パフォーマンスに明け暮れる小池氏だが、新型コロナウイルス対策として、唯一、他の各自治体に先んじて発信したことがある。それが、「協力金」だ。
しかし、協力金の原資を見ると、その功績は、小池都政で築かれたものではなく、石原慎太郎都知事のレガシーだった。
休業要請と同時に発表した協力金
小池氏は、自身の後手後手だった新型コロナウイルス対策を挽回すべく、国民・都民に対して、危機感を煽りに煽った。
そして、小池氏は、その手法を、緊急事態宣言の発出以後もなんら変えていない。危機感を煽ることが、強いリーダー像を構築するのに大きく役立つと考えているからではないか。
そんな小池氏が、休業要請と同時に、発表したのが、「協力金」だ。
東京都の小池百合子知事は10日の記者会見で、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、娯楽施設や大学、劇場などに11日から5月6日まで、休業を要請すると発表した。実効性を高めるために要請に応じた中小の事業者に1店舗50万円の「協力金」を給付する方針も示した。
小池氏は「都の感染者数はほかの道府県に比べて突出している。多くの人が往来する首都の特殊性も勘案した結果、休業要請をすることにした」と説明。その上で「都民の命や、逼迫する医療現場を守るためにも、何とか人と人との接触を8割抑制することが必要。都民には危機感を共有してもらう必要がある」と協力を求めた。
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小池氏が発表した「協力金」で、もっとも困惑したのは、各道府県だ。各道府県が「協力金」を発表したとしても、都と違って潤沢な資金はないため、金額に差が出てしまう。
足並みを気にせず、自身さえ目立てばよいという小池氏の本質が、この場面でも伺える。
そして、この協力金の原資は何か。それは小池都政の功績ではなく、石原都政の功績だった。
小池都政で蓄えた??否!石原慎太郎都知事のレガシーだ!
小池氏が組んだ補正予算は、3574億円にも及ぶ。リーマンショックの時でさえ対策費は1800億円だったことからしても、大規模なことがよくわかる。
しかし、これだけの大規模な補正予算を組むためには、当然のことながら軍資金が必要だ。
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なぜこれほどまでの予算を組めるかといえば、
「東京都には巨額の財政調整基金が積み立てられていました。この基金はいわば自治体の内部留保。今回の予算もこの基金を取り崩して編成しているのです」(同)
都によれば、財政調整基金の額は昨年度末の時点で9032億円。一極集中のなせる業だ。ちなみに、大阪府は1562億円、お隣の神奈川県はわずか610億円でしかない。
「いま、東京都の一般会計予算は7兆円にまで達しています」
と語るのは元都知事で現在は大阪府・市特別顧問を務める作家の猪瀬直樹氏。
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他の道府県と比較し、多くの財政調整基金が積み立てられている。しかし、何一つ功績を残せていない小池都政に、なぜここまで莫大な財政調整基金があるのか。
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「私が都知事だった時代は6兆円程度でした。その後アベノミクスの好景気で歳入が伸び、現在に至っています。加えて、これだけの基金が積み上がったのは、小池さんの能力が高いから、というわけではなく、石原慎太郎さんの功績が大きいといえるのです」
石原氏が都知事に就任したのは、1999年。当時、一般会計の巨額の赤字が問題となっていた。
「財政破綻する可能性もあった中、石原さんが労組と話し合い、給与をカットするなどの様々な策を講じ、再建しました」(同)
かつて小池都知事のことを「大年増の厚化粧」と揶揄し、対立。世間から批判を浴びた石原氏の功績が今回の補正予算を支えているとは、なんとも皮肉なものである。
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猪瀬元都知事の証言によれば、巨大な財政調整基金は、小池都政で築かれたものではなく、巨額の財政赤字を石原氏が、様々な対策を講じて解消した結果、築かれたものだ。
何一つ功績、小池氏流に言えばレガシーを残せていない小池氏が、石原都政のレガシーを食いつぶし、小池氏自身のレガシーにするのは滑稽でしかない。
協力金の給付は、小池氏だからできたものではない。石原氏の弛まない努力があったからこそ支給が可能なのだ。
小池氏は、会見で自身のアピールばかりをするのではなく、石原氏、そして石原都政を支えた人達に感謝を述べるべきだ。