墨東病院のピンチ!?無為無策っぷりを発揮している東京都知事小池百合子氏
新型コロナウイルスへの対応で、まるで指揮官の「ような」振る舞いをしている東京都知事の小池百合子氏。
つまり、パフォーマンスばかりで、中身がないことが、徐々に明らかになりつつある。
院内感染が多く発生した都立墨東病院
新型コロナウイルスの院内感染が、各地で発生した。中でも都立墨東病院の院内感染は、大問題だった。
都立墨東病院は、広域基幹病院であり、地域医療の要だ。そして第一種感染症指定医療機関でもある。そんな重要拠点で発生した院内感染者は、4月27日までで、42人に上った。
都立墨東病院の関係者が、次のように語っている。
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「医師も看護師も医療スタッフも普段から感染リスクを感じつつ、それに見合う収入を得ることなく給与や賞与カットにも耐えて頑張ってきました。にもかかわらずコロナ差別にさらされ、日常生活すらままならない。怒りの矛先がわかりません」
感染が広がるにつれ院内はイライラが募ってきたという。
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「いまは、医療の最前線で働く医師や看護師、スタッフの安全を担保するマスクや防護服など医療資材の安定供給、危険手当など報酬の見直し、働く人の子供の預け先の確保などを十分にしていただきたいと切に願っています」
そんな現場の想いとは裏腹に、都政の責任者である小池氏が、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されていた4月15日に発表したことは「ライトアップ」。
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ライトアップについて、15日の記者会見で小池百合子都知事は「医療従事者の方にエールを送るという意味であります。エールだけでなく、予算もちゃんと付けます」と話した。都の担当者は、「医療や福祉関係で、新型コロナウイルスの感染や拡大防止の現場で闘う方々へ、感謝の気持ちを示したいと考えました」としている。
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医療従事者に感謝の思いを伝えるのは良いが、その後の都立墨東病院の様子を見る限り、策を考える順番が違うのではないか。
都内の医療機関が、医療崩壊を起こさないように尽力を尽くすのが、東京都知事たる小池氏の責務だ。
にもかかわらず、世界各地で広がっている「ライト・イット・ブルー」(#LightItBlue)運動を行うのは、やるべきことをやった上でやっていただきたい。
個人的には、こうした運動も理解できない。そんなイメージ的なことよりも実のあることをやるべきだ。
当初、目標に掲げた病床の確保も、公約同様に達成していない。
新型コロナウイルスの感染拡大が懸念され始めた当初、各自治体は、病床の確保を急いだ。病床が不足すれば、救える命も救えなくなってしまうからだ。
東京都は、4000床の病床確保を目標に掲げていた。しかし、5月に入ってからも、病床の確保は進んでいない。
東京都の小池百合子知事は11日、新型コロナウイルス感染者を受け入れる病床について、新たに1300床を確保できる見込みであることを明らかにした。「逼迫(ひっぱく)という言葉が当てはまるかは見方によるが、病床のキャパシティーは都として確保されている」と強調した。都庁内で記者団の取材に応じた。
都の確保目標は4000床だが、実際に用意できたのは2000床にとどまり、使用率は9割を超える。都は病床確保に加え、無症状の人や軽症者を対象とした宿泊施設療養への移行を急ぐ。
当初掲げた目標の半分の2000床程度の確保にとどまっている。
パフォーマンスに明け暮れて、遅々として進んでいなかった病床確保。
都民の命を預かる都知事として、お粗末としか言いようがない。
そして、当初の目標に遠く及ばない病床数を前にして、「キャパシティーは都として確保されている」と言い、自らの失態を失態として認めない小池氏を、日本の首都東京の知事にしておくのは、心もとない。
有権者の皆様には、小池都政の失政をしかと認識した上で、貴重な一票を投じてもらいたい。